第8章:拓かれる可能性
第251話「可能性の“愛”」
[9/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
!!』」」
椿も闇を祓う力を使える。しかし、神としての性質上、そこまで得意ではない。
そのため、司にその役目を託し、自身も足止めに徹する。
「ぐっ……、くっ……!」
目の前に優香と光輝がいる。
ただそれだけで優輝は動揺し、動きが鈍る。
それを椿達は見逃さずに攻め、たたらを踏ませる。
通常の導王流であれば、椿達も対処できるため、確実に追い詰めていた。
「司さん、浄化の方はお願い。……私は、“闇”の外壁的な部分を崩す」
「分かった」
緋雪はそう言って、一段と集中して“視る”。
物理的でも、概念的でもない。
それらを通した上で、“領域”を視る。
「(“闇”そのもので見えづらい……でも、捉えた!)」
今までのように握り潰す事は出来ない。
今回の“瞳”はそれほどまでに大きいからだ。
だが、だからこその破壊の仕方が取れる。
「はぁぁぁ……!!」
魔力と霊力を練り上げ、力を溜める。
殴りつけるしかないのならば、その分全力で殴ればいい。
そう考え、全力の一撃を叩き込もうとする。
「ッ……!」
「なっ……!?」
「(今のを抜けた!?それだけ、緋雪を警戒していたの!?)」
その時、優輝が椿達を無視して緋雪に突貫する。
躱しきれない攻撃も、バインドも無理矢理に突破してきた。
それだけ“破壊の瞳”を警戒していたのだ。
「(間に合わない……!)」
奏すら妨害の阻止に間に合わず、肉薄を許してしまう。
このままでは、どの道緋雪の行動は阻止される。
しかし、それを止める事は出来なかった。
「どれだけ、私がお兄ちゃんの動きを見てきたと思っているの?」
―――導王流壱ノ型奥義“刹那”
……当の狙われた本人である、緋雪以外は。
「あれだけ、シュネーの時に見ていれば、体が覚えるよ」
「っ、が……!?」
“破壊の瞳”のために備えていた力で、緋雪は優輝を迎え撃った。
それも、同じ導王流の奥義を使い、さらには同時に“瞳”を殴りつけて。
「司さん!!」
「うん!!」
そして、その一撃が決着へと繋げた。
司の準備は既に整い、緋雪の一撃で優輝は完全に怯んでいる。
転移は未だに封じられているため、逃げる術はない。
「届け、私の、私達の想い!」
―――“其の想いは、愛の祈り”
司から極光が放たれる。
それは、司だけでなく、この場にいる全員の想いを束ねた光だ。
単純な威力ではなく、“助けたい”と言う想いによる概念的な効果が発揮される。
今の優輝にとって、これ以上なく効果のあ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ