第8章:拓かれる可能性
第251話「可能性の“愛”」
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で呟く。
そこにいたのは、間違いなく消滅したはずの優香と光輝だった。
「生きて、いたんだ……」
「……ええ。あの時、助けてくれた神がいたの」
優輝と対峙するように、二人は緋雪達の前に降り立つ。
そして、優輝から視線を外さずに、緋雪の呟きに答えた。
「話は後だ。……優輝を元に戻す方法はあるのか?」
「ううん。外部からは何とも……でも、何度も呼びかければ、もしかしたらお兄ちゃん自身が……」
「そのためにも、出来る限りあの“闇”を削っているわ」
「そうか……」
光輝の言葉に、緋雪と椿で答える。
問答の時間はないとばかりに、すぐに会話を切り上げ、優輝を警戒する。
「ぅ、ぁ……」
だが、優輝は優香と光輝を見て明らかに動揺していた。
洗脳されていても、“死んだはずなのに現れた”と言う事実は変わらない。
そのため、優輝も信じられずに動揺していたのだ。
「ぁあああああああああああああっ!!」
「っ……!」
「(不幸中の幸いね……!)」
その動揺のおかげで、体勢を整える時間が出来た。
そして、襲い掛かる優輝を優香と光輝が迎え撃つ。
「くっ……!」
「ふっ……!!」
さすがの連携で、上手く優輝の攻撃を捌く。
直後、“闇”による攻撃が襲い掛かったが、優香が魔力をぶつけて相殺する。
「っ……さすがの、強さだな……!」
「でも、私達だって、負けないわよ……!」
一瞬やり合えたように見えたが、すぐに二人は劣勢になった。
だが、二人はそれでも果敢に攻め、攻撃を防ぐ。
その様を見て、優輝はますます動揺していく。
「(あれは……)緋雪!」
「うん!」
それに椿がいち早く気づき、緋雪に指示を出す。
緋雪は即座に優輝の背後に回り込み、一閃を放つ。
「ッ……!」
「そこだ!」
「くっ……!」
緋雪の攻撃は躱されたが、代わりに光輝の攻撃が命中した。
厳密には障壁でダメージを減らされたが、その衝撃で後退する。
「そこ!」
そこへ、容赦なく優香が追撃の魔力弾をぶつける。
同じく障壁で阻まれるものの、その上からダメージは通っていた。
「(……死んだはずの両親が現れた事による動揺……明らかに大きな“揺さぶり”になっている。それに、二人の“意志”がかなり強い!これなら……!)」
強さで言えば、光輝と優香は二人合わせてようやく葵や奏を上回れる。
それでも、神力を開放した椿や、今の優輝よりは弱いはずなのだ。
だというのに、拮抗していた。それが好機だと、椿は判断する。
「『私達で足止めするわ!司!緋雪!優輝の“闇”を消し去るのよ!』」
「「『了解
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