第8章:拓かれる可能性
第251話「可能性の“愛”」
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っきの破壊は……」
「成功した!でも、“闇”とお兄ちゃんが複雑に絡み合ってるせいで、完全破壊は無理だった!言うなれば、バリアを破壊した程度でしかないよ!」
「なるほど……!」
振りまかれる“闇”の攻撃を避けながら、全員がどうするべきか思考する。
その間にも、転移封じの魔法は続行し、牽制の攻撃も加えていく。
「緋雪……!さっきと同じ事は出来る……?」
「無理!……お兄ちゃんの“闇”の攻撃も結構食らったから……。あれ、限界以上の力が発揮できるこの状況でも、力を削いでくる……!」
奏の問いに、緋雪は不可能だと答える。
先程の突貫で、緋雪もかなりの攻撃を喰らっていた。
そのダメージが蓄積し、先程のような無茶は出来なかった。
魔結晶も全て砕かれているため、戦力もかなり削られている。
「リヒト!シャル!」
それでも、かなりの戦力なのは間違いなかった。
すぐにリヒトとシャルを手元に呼び寄せ、目の前に迫る“闇”を相殺する。
「(何とか防げる!でも、これを織り交ぜられたら……!)」
その相殺の手応えから、各自の高威力技なら相殺が可能だと緋雪は確信する。
だが、その一撃は飽くまで通常攻撃の類だ。
この攻撃を導王流などと織り交ぜられたら、それこそ手に負えない。
「っ……凄まじいわね……」
「皆!私の“瞳”で怯んでいる今がチャンスだよ!他の行動を起こされる前に、出来るだけダメージを与えて!」
椿が緋雪の力に戦慄する。
それを余所に、緋雪は司達に優輝を攻撃するように呼び掛ける。
「とは言っても……!」
「この“闇”を突破するのも一苦労ね……!」
各々が砲撃魔法や霊術などで攻撃する。
しかし、ほとんどが“闇”で相殺され、通じない。
「なら……ッ!?」
ならばと、緋雪が“破壊の瞳”で追撃しようとする。
その時“視た”モノに、戦慄する。
「(大きすぎる……!?)」
破壊のための“瞳”が、あまりにも大きすぎた。
まるで、優輝を包むかのように“闇”が覆いつくしていたのだ。
「ッ……!」
それでも、破壊は可能だ。
握り潰す事は出来なくても、殴りつける事で破壊を試みる。
「……ダメ、か」
しかし、破壊出来たのはほんの一部分だけだ。
優輝から放たれる“闇”の一部分が爆ぜただけだった。
「今の……“破壊の瞳”?」
「うん。握り潰せない程、大きかった。まるで、お兄ちゃんを包むように……」
物理的に“瞳”が大きかった事は今までなかった。
例え相手が神界の神であろうと、“瞳”は大きくならない。
あり得るとしても、“瞳”が堅くなる
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