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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第88話 (断章終了)
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……あの悪夢のような出来事だった”合同演習”の映像を見た時からわかってはいたが、強すぎだろ……!」
「こうして実際に刃を交えて理解できましたけど……例え万全の状態だったとしても、恐らく私達では彼らには敵わなかったでしょうね………」
撤退する事にルイーネは若干不満げな表情を浮かべながらもすぐに気を取り直し、エルミナは淡々とした表情で自分が戦っていた相手――――――レクター少佐とルイーネが戦っていた相手であるクレア少佐に指摘し、二人との戦いで満身創痍の状態になっているレクター少佐は得物であるレイピアを支えにして悔しそうな表情を浮かべ、地面に膝をついて疲弊しているクレア少佐は複雑そうな表情で分析し
「ま、あたしとしてもこれ以上”中途半端な気持ちで戦っている奴とやり合う”のは気が進まなかったから、ちょうどよかったよ。――――――”告死戦域”だっけ?あたしはアンタの事はメンフィルからの情報提供による情報程度しか知らなかったけど……それでも実際に刃を交えてわかった部分はあるね。”中途半端な想い”でそっちにつくくらいだったら、アンタがそっちにつく前についていた連中――――――”Z組”だったっけ?”Z組”についていた方がもうちょっとマシだったし、あんた自身も”心からの本気を出せた”と思うよ。」
「…………っ!わた……くし……は………」
「パティルナ将軍閣下………」
パティルナは自分との戦いで傷つき、疲弊して地面に膝をついているクルーガーに指摘し、パティルナの指摘によって図星を突かれたかのようにクルーガーは辛そうな表情で唇を噛み締めた後小声で何かを呟きかけ、その様子をヴァリマールを通して見ていたリィンは目を丸くしてパティルナに視線を向けた。

「フン、幾らレン皇女殿下達との戦いで疲弊していたとはいえ、まさかここまで手応えが無いとは…………音に聞く”血染めのシャーリィ(ブラッディシャーリィ)”………あまりにも期待外れだったわ。」
「アハハ……猟兵王を一度殺した事がある人が、バルデルおじさんどころかパパの”領域”にもまだ届いていない上”殲滅天使”達に袋叩きにされて疲弊状態陥っていたシャーリィに期待する事自体が間違っていると思うよ〜。」
一方ファーミシルスは自分が戦っていた相手――――――シャーリィに侮蔑の視線を向け、全身から血を流し、更に得物であるテスタロッサも真っ二つに折られたシャーリィは仰向けに倒れて呑気に笑いながら答えた。
「ファーミはまだいいわよ〜。私達なんて、傀儡がなかったらただの”雑魚”だったのよ?」
「まあ、私達の前に既にプリネ達との戦いでかなり疲弊していた事もあるでしょうから、もし万全の状態でしたらもう少し手間取ったかもしれませんが……」
「最も例え万全の状態であろうと、所詮は屑共なのじゃから、余達の”勝利”は揺るがんがな!」
「フフ
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