暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga6-E遭遇〜T.C. 2〜
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を蹴って振り上げた左足で新手の顔側面を蹴り飛ばす。

「っく・・・!」

吹っ飛ばせなかったのは悔しいけど、セレスへの奇襲を防げただけで十分だ。ただ、新手の顔側面を蹴った左足もビリビリと痺れて、左足を使った攻撃はたぶん出来ない。

「ありがと、ルミナ。クラリス、誰かが結界を抜けてきたら教えてって言ったでしょ」

「ダメ、全然わからなかった。新しく来た奴は結界に干渉しないで侵入してきた。アイツ、たぶんだけど・・・」

セレスを護るため、そして新手と対峙するためにクラリスも私の隣に立って、セレスにそう言い返した。となれば、「転移系スキルか」ってことになる。それはまたとんでもなく厄介な奴が出てきた。先の事件では転移系スキル持ちのシスター・トルーデに良いように翻弄された。

「■■。あまり我々の素性が知られてしまうような事は仰らないでください。我らの主にご迷惑が掛かります」

「わ、判っておる! いやそれより早く助けんか! 関節を極められて動けんのだ!」

「少し手間取りそうなので、もうしばらくお待ちください」

敵と新手の会話を黙って見守る。何かしらのミスで身バレするような情報が出てくるかもと思っていたけど、新手は慎重派のようだしボロは出さないかも。チラッとクラリスを横目で見ると、あの子も同じ意見みたいで“シュトルムシュタール”の柄をグッと両手で握り締めて迎撃準備に入った。

「ルミナ、代わってくれる? 人体の仕組みに詳しい元ファオストパラディン(ルミナ)なら安心できるし、念のために私も魔術でのバインドで拘そ――」

「あの、その手を離してもらえますか?」

「「「っ!?」」」

それは本当に突然で、一切の前兆すらない中での出現。敵を腕を捻ったうえで背中に左膝を乗せているセレスの背後に現れた、やっぱり私の姿をしている新手2。そいつが右手をセレスへと向けて、グッと握るように拳を締める仕草をした。

――■■ーム■レッシ■■――

「ぐあ!?」

「「セレス!?」」

何かに全身を締め付けられているかのように体を細くするセレスが宙に浮く。ダメだ、見えない、不可視の攻撃。最初の敵は自由になり、新手1は臨戦態勢、新手2はセレスを拘束中。

「ふん。特騎隊よ。こやつが参戦する以上、貴様らに勝ち目はない。大人しく去れ」

敵が新手2の頭を撫でているのをこの危機を脱する方法を考えながら見る。

『セレス。大丈夫?・・・セレス?・・・セレス!』

思念通話でセレスに呼び掛けるけど返事がない。セレスは完全に意識を手放していた。さあいよいよどうしようかと途方に暮れそうになっていると、新手2が私に向かって開いた左手を向けてきた。ハッとして急いで後退しようとしたけど、「え?」ドンっと何かに拒まれて後退で
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