暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga6-E遭遇〜T.C. 2〜
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っ込む。

「む。貴様は来るでない!」

クラリスの接近を嫌がるように後退した。クラリスから距離を取ろうとしたところを見ると、敵はイリスやルシルのような複数の魔術を同時に扱うという、冗談みたいな真似は出来ないのかも・・・。

(なら、少しでも気を逸らさせてやれば!)

――ルフト・クーゲル――

魔法じゃない純粋な拳圧を放つ物理攻撃(もちろん魔力付加バージョンもアリ)。左右1発ずつのジャブを打つと同時に放った。魔法じゃないから魔力で気付かれることはない。拳圧はクラリスの脇を通過。一直線に敵へ向かっていって直撃すると、「むお!? なんだ!?」大きくよろけた。
魔術師は物理攻撃も完全防御できるけど、その衝撃を受け流せるかどうかは術者の身体能力や体幹による、とルシルに聞いている。実際、魔術師化しているルシルに拳圧をぶつけたらよろけもせず、だけどイリスにぶつけたら尻餅ついた。

――体重が軽いとよろけたりするかもな――

――それってつまりはわたしは軽いってことね!――

そんなルシルとイリスの会話が思い起こさせる。まぁとにかく、私の一撃で敵はよろけ、クラリスの「でりゃあああああ!」フルスイングが放たれた。敵はよろけたことを利用してそのまま尻餅をつくことでギリギリ回避した。

「その回避法、悪手だよT.C.」

初撃の月牙による斬撃は躱されたけど、反対側の金棒はなお健在。敵は迫る金棒の範囲外に急いで出るため、お尻を床に付けたまま両脚で床を蹴って一気に後退。そんな大きな隙を放っておくほど優しくないセレス。

――神速獣歩(ゲパルド・ラファガ)――

立ち上がり途中の敵の背後へと高速移動術式で移動したセレスは、敵の持つ杖を“シュリュッセル”で弾き飛ばして、さらに左腕を背中へと捻り上げて「確保!」と、敵を地面に組み伏せた。

「いたたたた! 貴様! 我は仮にもお――」

――ア■■トマ■■ス――

「「セレス!」」

離れていたからこそ、新手の出現にすぐに気付けた。新たな敵の姿も私の姿をしていて、ちょっとうんざり。それはともかく新手も杖のような物を持っていて、先端が燃えている。単純な魔力攻撃より属性アリでの攻撃の方が破壊力があると聞いている。新手がセレスを攻撃するとは限らないけど、何かしらのダメージは受けると思う。

――ゲシュヴィント・フォーアシュトゥース――

そうさせないためにも高速移動魔法でセレスの背後へ割り込んで、「はっ!!」横蹴りで新手の攻撃を迎撃。さすがに燃えるヘッド部分に蹴りを入れず、その下の柄の部分を右足の裏で止める。

「っづ!」

足裏から股、そして腹から頭のてっぺんにまで奔る衝撃。それに必死に耐えて蹴り上げた右足を右へと反らしながながら下ろした勢いで、「せいや!」地
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