全員集合!!
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シリルがウェンディを抱えてその場から離れる。カミューニたちもすぐさまティオスから距離を取るように動く。
『魔導集束砲ジュピター!!発射!!』
これまでの攻撃からは想像できないほどの魔力を集めた攻撃がクリスティーナから放たれる。それは見事にティオスを捉えることに成功した。
「さっきの揺れはそういうことか」
砂煙が晴れると現れたティオスはまるで何事もなかったかのようにそれを払う。ティオスは先ほどの体の揺れはクリスティーナが来たからだと考えていた。その思い違いが、この後の戦いに大きな影響を及ぼすとも知らずに。
「撃ち落としてやるか」
クリスティーナを撃ち落とそうと手を構えたが、それよりも先に船は地上へと着陸していた。
「大丈夫か!?みんな!?」
そこから真っ先に降りてきたのは桜髪の青年。彼はすでにここで戦っている仲間たちを見回している。
「ナツさん・・・」
そんな彼の表情を見て顔が曇ったのは、一番体を張って戦っていた少年だった。彼は先ほどまでの自らの行動のことを思い出してしまったようで、申し訳なさが溢れ出ていた。
「シリル!!」
ビクッ「は!!はい!!」
「元に戻ったんだな!!よかった!!」
しかし、彼の口から出たのはそんな優しさ溢れる言葉だった。それを受けた少年は、何があっても仲間を一番に考えてくれる彼の優しさに頬を赤くしていた。
「どっちかというと、シリルが元に戻らない方が勝機はあったがな」
「なんだと?」
しかし、それに水を差すのはやはりこの男。ただ、彼の言っていることは正しかった。滅悪の力に飲み込まれ、|妖精の尻尾で覚醒したシリル。その彼ならまだ五分に戦うことはできた。しかし、それも今となっては意味がない。なぜなら彼は、先ほどのアクシデントで元に戻ってしまったのだから。
「砂の剣!!」
「!!」
ナツが突っ込もうとしているそのタイミングで、横からティオス目掛けて砂の剣が飛んでくる。それにギリギリで気付き回避し、反撃に出ようとしたが・・・
カチッ
着地した足が一瞬で凍らされる。
「インベルか」
氷属性はティオスも持っている。彼は足を凍らせている氷を魔力に変換しようとしたが、それよりも早く間合いに入ってくる黒髪の竜。
「鉄竜棍!!」
足元に意識が向いていたため、反応することができなかったティオスはそれをまともに食らってしまう。しかしガジルのそれはトドメを刺すほどの威力はない。ティオスは体勢をすぐに整えると、射程範囲内にいる敵にブレスを放った。
ダッ
ガジルがブレスで吹き飛ばされた直後に後方から接近してくる音がする。枯れは振り返りカウンターを仕掛けようとした。
「!?」
しかし
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