全員集合!!
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だろう。それが結果的には、同属性を持っているシリルの回復に繋げられた。
「でも残念だ。もうお前に勝つ道は残されていない」
シリルのラッシュに対応しきれなかったティオスだったが、彼には焦りなどなかった。その理由は少年の背中にある。
「くっ・・・魔力が・・・」
シリルの体以上の大きさのあった純白の翼が小さく・・・もっといえば、片翼が消えてしまっているのだ。それは少年の体内にある魔力が確実に減っていることを物語っていた。
「さっきのアクシデントで妖精の心臓の魔力は完全に漏れ出てしまったようだな。それではもう話にならない」
「マジか・・・」
思わず舌打ちをする深紅の髪の男。シリルは目が負傷した際に動揺し、無理やり止めていた妖精の心臓の魔力を体内に止めることができなくなっていた。サクラが津波で飲み込んだ時にはもうほとんど出ていってしまった上に元々は自分の魔力ではないため、回復することもできない。
「大人しく俺に吸収されとけば、こんなことにならなかったのになぁ」
魔力が先ほどよりも明らかに減少しているシリル。対するティオスは、逆に魔力を高めてみせる。
「天竜の咆哮!!」
魔力を高め攻撃に転じようとしたティオス。それに横からのブレスが入り、彼は後方へと飛んで避ける。
「流星!!」
「!!」
難なく回避したかに思われた直後、まるで読んでいたかのように懐に入り込んできたのはジェラール。彼の突進に一瞬驚いたが、右腕でブロックするとすぐさま押し返す。
「力の香りを食らうがいい!!」
だがそれでは終わらない。今度は上方から飛んでくる巨大化した一夜。さすがのティオスも完全な防御体勢に入れず、ジェラールのあとを追うように前方へ受け身を取りながら転がり避ける。
「ウェンディ!!」
「お前らも来たのかよ」
先ほどまで岩影に隠れていたウェンディたちまでもが前線へとやってくる。連続攻撃に最後は回避するしかなくなったティオスは、起き上がりながら全員を見回す。
「やれやれ・・・ヨザイネのせいでまた全員を殺さなくては行けなくなってしまったな。全く面倒なことを−−−」
グラッ
「??なんだ?」
一度はその手にかけた面々も再度倒さなければならなくなったティオスは、苛立っているようだったが、それも頭から離れる。なぜなら、不自然に体が揺れたから。
『全員避けろ!!』
「「「「「!!」」」」」
その直後、上空から聞こえる声に全員がそちらを見上げる。その正体は、先ほどまでこの場にいたクリスティーナの拡声器。
「ウェンディ!!」
「きゃっ!!」
何をやろうとしているのか真っ先に気付いた
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