全員集合!!
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。
「そうだな。助かった」
2人の頭に手を乗せながらそう声をかける。褒められた2人は嬉しそうに・・・ドヤ顔になりながらニヤついている。
「確かにこちらの状況が悪くなったのは認めよう。だが、それはあくまでさっきよりもというだけなのを、忘れないでほしいな」
(もちろん・・・わかっているさ)
ティオスの言おうとしていることはわかっている。確かに敵はダメージを受けたが、こちらは最大戦力が戦える状況ではないし、残っているのも目の前の脅威に対抗できるとは思えない。
(それでも、まだ可能性が出てきたわけではあるが・・・)
チラッと横にいる少女たちを見る。ティオスを倒すのはこのメンツでは確実にできない。しかし、カミューニは自分のことを考えなければ、次に繋げるくらいのダメージを与えることはできる。
(だけど、こいつらも一緒に特攻させるのはなぁ・・・)
自分のことを考えないということは、命を落としても構わないという考え方。自分だけならそれでもいいのだが、こんな小さな少女たちを巻き込むわけには行かない。
(だけど、こいつらは言って聞くような奴らじゃ・・・)
どうやって彼女たちを丸め込もうか考えていたカミューニだったが、彼の視界にある人物が入る。
「へぇ、まだ動くんだ」
ティオスもその人物に気が付いていた。彼はカミューニにも警戒をしつつ、その少年へと向き直る。
「シリル!!下手に動かなくていい!!俺が足止めしておいてやるから!!」
シリルは魔力の使いすぎにより目を損傷している。いくらドラゴンの鼻がよかろうがティオスの魔力で居場所がわかろうが、まともに戦えるはずがない。カミューニはティオスが動くよりも早くそれを阻止しようと動き出そうとした。
ヒュンッ
しかし、その2人よりも早く動き出したのは、視力を失ったはずの少年だった。
「「!?」」
彼から動くことはありえないと思っていたティオスは反応が遅れた。少年はあっという間に敵の懐に入り込むと、顔面目掛けて的確に攻撃を繰り出してくる。
「ぐっ!!」
予期せぬ攻撃に反応が遅れたティオスだったが、すぐさま反撃を開始する。それなのに、少年は全部を回避こそできないものの、致命傷になりかねない攻撃はことごとく回避しているではないか。
「な・・・なんで・・・」
何が起きて少年がそれを回避できているのか全く検討がつかない。激しい攻防の中、わずかにあった視線で青年はあることに気が付いた。
(目が俺を捉えている?)
本来目が見えないのであれば、照準が自分に合っていることなどほぼ不可能。それなのに、彼の瞳は確かにティオスを捉えているのだ。
(そういえば・・・あ
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