目が濁ってる
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<ジパング>
彼の名前はタケル…
恋人のヤヨイを生贄という凶事から救い、保存庫の瓶の中に匿い人々の目から守り続けようとした男…
リュカの余計な能力の所為で、あっさり存在を発見されてしまい、リュカ達を皆殺しにしてでも恋人を守ろうと空回した男…
思い込みが先行した空回り男の説得は極めて困難で、見かねたアルルもティミーに協力をし、何とか落ち着きを取り戻す事が出来た。
身内の妨害にもめげず、困難を乗り越える事が出来た二人。
タケルはこの国の兵士で、ヤヨイを生贄の祭壇へ届ける任務を受けた一人である。
しかし彼は、他の兵士が帰るのを見計らい、ヤヨイを助け匿ったのだ。
「貴方は勇気のある人だ!愛する人の為に、そこまで出来るとは…」
やっと心を許してくれたタケルを煽てるティミー。
「本当、勇気があるね!ジパング壊滅を物ともしないなんて!」
リュカの言葉に表情を曇らせるタケル。
「黙れつってんだろ!!」
苛つくティミー…さすがに言葉が乱暴になる。
「…でも本当ですか!?あなた方はこの国を救いに来たと言うのは!?」
「私達は、バラモスを倒す為に旅をしてます。世界に平和を取り戻すのが、私の使命なのです!その為にはヤマタノオロチだって倒してみせますよ!」
世界に平和を取り戻す旅に出ている…
タケルにとってアルル達は、まさに救いの神なのだろう。
「で、では…ヒミコ様にお会い下さい!きっとヒミコ様もお喜びになります!………ただ…ヤヨイの事は…」
「大丈夫ですよ。ヤマタノオロチを倒すまで、内密にしておきますから」
タケルは喜び、早速ヒミコの屋敷までアルル達を案内する。
「ヒミコ様、お知らせがございます!」
タケルはアルル達を連れ、ヒミコが鎮座する女王の間へとやってきた。
「何用じゃ、騒がしい!妾は忙しいのじゃ…」
其処には女王ヒミコと思われる女性と、側近の男が2人居るだけで、他に兵士等は見あたらない…
とても女王を警護しているとは思えないほどの、不用心な部屋…
「え!?これが女王なの?コイツが!?」
リュカがあからさまに無礼な発言をし、アルル・ティミー・ビアンカにど突かれる。
「何じゃ、その無礼者は!?」
「も、申し訳ありません!しかしヒミコ様…彼等がヤマタノオロチを倒してくれる救世主なのです!どうかご容赦下さい!」
タケルを始め、アルル達は一斉に頭を下げ、ヒミコに謝罪するのだが、案の定リュカがマリーと共に頭を下げないでいる。
「ちょっとリュカさん!女王様の前ですよ!礼儀を守って下さい!」
「えぇ!やだよ………だってコイツ目が濁ってるじゃん!」
「真、無礼極まりない奴じゃ!こんなのがヤマタノオロチを倒せるわけ無かろう!下手にヤマタノオロチを刺激すると、このジパン
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