第二章
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「ひょっとして」
「あっ、生きものはその人がどうかわかるから」
「やばい人だとね」
「そのことがわかって」
「それでね」
「警戒するのね」
「あんたに悪いことする人ってわかって」
見た瞬間にというのだ。
「襲い掛かったのかもね、というか猫に襲われて殴り飛ばしたのよね」
「物凄く乱暴な態度だったわ」
「それ多分本性よ」
友人は円にこうも言った。
「その人のね」
「本性なの」
「大人しいミケちゃんが一目で襲い掛かってしかも小さな生きものに襲われても殴り飛ばすとかね」
「悪い人っていうのね」
「あんたもミケちゃん殴られた時に思ったでしょ」
「本性見たと思ったわ、元々社内で男の人からは評判悪いし」
「女の人には外面見せる人ってことでしょ」
かなり冷静にだ、友人は円に告げた。
「要するに」
「それって」
「その人が離れて正解だったと思うわ」
これまた冷静な言葉だった。
「後々色々わかるかもね、それでミケちゃん大丈夫?」
「床に叩きつけられたしね」
「今は大丈夫でも内臓怪我してるかも知れないし」
「お医者さんに診てもらった方がいいわね」
「ええ、今は夜だから病院も開いてないけれど」
「明日午前中会社有給取って病院に連れて行くわ」
「そうした方がいいわ」
こうした話をしてだった、円はその夜はミケを心配しながら夕食とシャワーを済ませて寝た。古森のことは不快に思うばかりになっていた。
翌日ミケを獣医に診せると幸い何もなかった、背中を打って軽い打撲傷はあったが骨にも内臓にも問題はなかった。
それでほっとして会社に行くと古森は彼女を完全に無視した、だが。
後に古森が車内で女性に何と円を含めて六股をかけていることがわかった、しかも部長の娘と部長公認で結婚を前提に交際しているうえでだ。
尚且つDV癖があって女性に貢がせて散財する様な男であることもわかり。
社内での評判は男性社員からだけでなく女性社員からも最悪となった。そして暫くして左遷された。
円はことが終わってから友人にことの次第を仕事が終わって部屋に帰ってからスマホで話した、すると。
友人はスマホの向こうからこう言った。
「やっぱりね」
「そうした人だったのね」
「ええ、思った通りだったわ」
円に対して言い切った。
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