第14話 ようこそ!ショッカー世界へ!!
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どありとあらゆる検査が念入りに行われた。
何かしらの病原菌を持ち込まれてパンデミックでも起こされたら戦争どころの騒ぎではなくなるからだ。
またこの時、ピニャとボーゼスが注射や見慣れない医療機器を怖がって中々、検査が進まなかったのはまた別の話である。
検査の結果、全員に異常が無いことが分かるとようやく門をくぐってショッカー世界へと続く長く薄暗いトンネルのような空間に入る。
かなり距離があるその空間をある程度、進むとやっと光が見えてきた。
そして―
ピニャ達の目に門の向こうに広がるショッカー世界の光景が勢いよく飛び込んだ。
そして彼女達はその光景に愕然とした。
見渡す限りの高層建造物や飛び交う民間の飛行機、自動車。
どれも帝国の技術水準ではどうやって作ったのかすら分からないものばかりだった。
(天を貫かんばかりの巨塔や摩天楼、空を飛ぶ鉄の塊、自走する箱……帝国がここまで発展するのに何十年…いや何百年かかるだろうか)
これにはピニャやボーゼスだけでなくレレイやロウリィ、テュカも目を丸くしていた。
「かなり驚いてる様子ですね」
「中世レベルの文明からいきなり現代に来たんだ。無理もない」
すると黒塗りの高級車がやって来て千堂達の前で停車し、後部座席のドアが開いて1人の男が出てくる。
「情報本部から参りました増沢です。皆様の警護役という大役を任されました」
その男の姿をひと目見ただけで千堂と加頭は彼の正体に気づいた。優しそうな声と低い物腰で接してきてはいるが目の前の男からは何かを隠そうとしているオーラが漏れ出ていたからだ。
((コイツ……GOD秘密警察の人間だな))
男の正体を察して千堂と加頭が増沢の耳元に近づいてカマをかける。
「GOD秘密警察の人間だよな?ご苦労さま」
「それもかなりのベテラン、しかも放つオーラが普通の諜報員のそれとは違う……あなた、難波重工の難波チルドレン出身ですよね?」
増沢は一瞬、驚いたような顔をしたがすぐにフッと諦めたように笑った。
「何で分かった?今まで1度たりとも見破られたことなんてなかったんだが」
先程までとは打って変わって低い声と冷たい目で増沢は千堂達に尋ねる。それを見た千堂達はニヤッと笑い腕を組んで答えた。
「諜報員なんて俺達みたいに場数を踏んだ人間が見れば簡単に見破れるよ」
「私はこう見えても元財団Xの人間なんでね。難波チルドレンぐらい見分けられます。それに貴方達って異常なまでに"普通"や"一般的"を演出したがるからすごく分かりやすいですよ。まぁ一般市民や不穏
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