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戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第38節「先輩」
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ッ! 僕の奏でた音が、掻き消されていく……ッ!?」

想定外の状況に焦るウェル。
そして、純は更なるフレーズを口ずさんだ。

「もうひとつだけ、君に伝えたい 『愛する』ことが『生きる』ってこと──」

「──ッ! 愛することが……生きる……こと……」



夢うつつで、どこか足元がおぼつかなくて……でも、この手に握る槍で敵を斃し続ける事だけがタノシクッて……。

でも、何か大切なことを忘れているような……それが何か分からなかった。

その歌ガ聞こエルと、全てどうデもよクなって……それダケが、あたしに残サレたものだった……。

だケど……このウタは……ナにか、大事なことを──そうだ、思い出した……ッ!

あたしがこの槍を振るう理由は、戦いを楽しむためなんかじゃないッ!

この撃槍は、今日を生きる誰かを守る為の──



「あたし……は……あたしは……ああああああああああああッ!!」

「届け今……、明日へと、響けえええぇぇぇ……ッ!」

純が奏に向かって急接近した瞬間、クリスの〈MEGA DETH PARTY〉と、翼の〈千ノ落涙〉がぶつかり合い、その爆発が辺り一帯を巻き込んだ。

「ぐあ……ッ!?」
「う……ッ!?」
「うわぁッ!?」
「ぐうぅぅぅッ!?」

そして、その爆発で地面が崩れて出来た亀裂の中へと、四人の装者は真っ逆さまに落ちていった。

「ひゃっはーーッ! 願ったり叶ったりぃ、してやったりぃッ!」

まさしく思惑通り。
四人の装者が同時に始末できたと、ウェルは大喜びで小躍りするのだった。



『アメノハバキリ、イチイバル、アキレウス、そしてガングニールの反応を、見失いました……』
「翼……クリスくんに純くん……奏……」

友里からの報告に、弦十郎はただ、四人の名前を呟く。

「慎次様、私はここで」
「春谷さん……頼みましたよ」
「ええ、お任せを」

そして春谷はシートベルトを外し、風呂敷を背負い直すと、ジープを飛び降り着地。
忍者走りで颯爽と、走り去っていくのだった。
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