追試!
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達に見せた。
「こんなの...律ちゃんのキャラじゃないよ...」
「おーほっほ!私くらいの人間になると、何でも卒なくこなしちゃうのよ?」
「律ちゃんは私の仲間だって信じてたのに...」
「おーほっほっほ!」
「テストの前日に泣きついてきたのはどこの誰だっけ?」
秋山さんがつっ込む。
「わー!バラすなよー!」
「それでこそ、律ちゃんだよ!」
「赤点取ったやつに言われたくねえ!」
「奏くんと澪ちゃんと紬ちゃんは何点だったの?」
僕達が唯に答案を渡す。そのどれもが田井中さんより点数が高かったのか、
「ま、まあそんなもんだよな!私、他ミスしちゃったからさあ!」
唯はそう言う田井中さんの顔と答案を見比べて、うんうんと納得したように頷いた。
「頼むからなんか言ってくれ...!」
彼女達のいつものやり取りを眺めていると、唯が突然思い出したように言った。
「あ、追試の人は合格点取るまで部活動禁止だって」
「「「「えぇ!」」」」
「結構厳しいな...」
「そしたらここにいるのもマズいんじゃ...」
驚く僕達に、心配する田井中さん。
「大丈夫だよ〜お菓子食べに来てるだけだし〜」
「そっか!それなら安心だ〜...ってなんでやねん!!」
唯にチョークスリーパーを決める田井中さん。
「もしも唯が部活出来なくなったら田井中さん達のバンド、ギターいなくなっちゃうんだよ?」
「追試はいつあるの...?」
諭すように言う僕と、日程を聞く琴吹さん。
「1週間後!そんだけあれば毎日ここに来ても大丈夫だよね〜!」
「「「「そんだけしかないの!!」」」」
皆がつっ込んだ。
「おーい奏!まだかーって、何呑気にお茶飲んでんだよー」
「わっごめん!」
正と浩二君が部室まで迎えに来てくれた。
「一瀬、今日私達の練習日だったけど、唯が追試で部活出来なくなっちゃったから、一瀬達が部室使っていいよ」
「いや、奏が間違えて楽器持ってきちゃっただけで、浩二もベース持ってきてねーし帰るよ」
秋山さんに正が答える。
「そういえば、正と浩二はテスト大丈夫だったのかよー?」
田井中さんが聞くと、正は待ってましたと言わんばかりの顔で89点の答案を僕達に見せた。
「ふーふっふ!俺くらいの人間になると、何でも卒なくこなせちゃうのさ!」
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