暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第8章:拓かれる可能性
第250話「止めて見せる」
[2/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
……!」

 受け流された攻撃が、大地を割る。
 それほどまでの衝撃波が迸り、優輝の体勢を崩そうとする。
 咄嗟に優輝は飛び退きつつ、創造魔法で牽制を放つ。
 しかし、それらの攻撃は、14の魔晶石によって全て弾かれた。

「はぁっ!!」

 さらに、その場から緋雪は拳を振るい、衝撃波で攻撃する。
 衝撃波が受け流されると、背後にあった瓦礫が消し飛ぶ。
 そして、優輝が反撃する前に、緋雪が次弾を用意していた。

「上か……!」

「ふっ……!」

   ―――“Stern Bogen Sturm(シュテルンボーゲン・シュトゥルム)

 七色の弾幕が優輝に降り注ぐ。
 無論、その程度では導王流を突破出来ない。
 しかし、飛んでくるはずだった反撃は阻止した。

「(……本当に、遠距離だと埒が明かない……!)」

 遠距離からの攻撃では、あらゆる攻撃が受け流され、躱される。
 当たるとすれば、放ってから当たるまでの過程がない技だろう。

「(でも、私の“破壊の瞳”から、お兄ちゃんは絶対に意識を逸らさない)」

 あれ程の攻防を行っても、優輝の意識は“破壊の瞳”に向いていた。
 緋雪の持つ技の中で、唯一当たるまでの過程がないモノだからだ。

「(……“瞳”の術式を破壊出来る術を持っているからね……)」

 そもそも、放つまでの過程で阻止されるのが“破壊の瞳”だ。
 “瞳”の術式が破壊されれば、当然無効化される。

「……けれど、こういう使い方は知らないでしょ?」

 だから、緋雪は直接破壊する事はしなかった。
 破壊したのは“距離”だ。
 前に動いた瞬間、距離を破壊し、転移と同じように肉薄した。

「ッ……!」

「はっ!」

 肉薄すれば、当然近距離での戦いになる。
 だが、近距離こそ導王流の極致が最大限発揮される距離だ。
 如何に力があっても、そう簡単にダメージは与えられない。

「緋雪!」

「……っ!」

 椿が警告しようと名前を呼んだ時には遅い。
 綺麗にカウンターの手刀が胸に突き刺さる。

「あーあ、避けられる、か!」

 だが、緋雪は一切動じずに刺さった手刀を掴もうとする。
 転移でそれは躱されたが、魔晶石が魔力の刃を転移先に飛ばし、牽制する。

「……私は、何度もお兄ちゃんにこの力から心を助けてもらった。……今度は私の番だよ。この力を以って、お兄ちゃんを止める!」

 そう言った瞬間、魔力と霊力が迸る。
 霊魔相乗による、力の開放だ。

「ッ……!」

「―――ッ!」

 14の魔晶石と、緋雪の持つシャルとリヒトが振るわれる。
 魔晶石は魔力を刃のように纏っているため、侮れない威力を持っている。
 そ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ