始まりから夏休みまで
彼女の本性が垣間見れた話
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魔力供給してんのサ。」
「えぇ…。」
ドン引きするよね。
そりゃもうするよね。
「そ、そっかそっか!じゃあタクヤと平野には風邪だって嘘ついとくから!んじゃ!」
と、一瞬の隙をついて友作くんは抜け出し、玄関までかけていくと
「待って!!お願い!!助けて!!!」
「じゃあな葛城!!土日はゆっくり過ごせよ!!!」
最後にそう吐き捨て、慌てるように出ていった。
バタンと勢いよく閉まるドア。
希望の扉は閉ざされた。
むなしく手を伸ばしているぼくはそのままの姿勢で固まり、そして…
「ということでますたあ殿。邪魔物もいなくなったワケだし…。」
肩にポンと置かれる手。
なんでだろう。すごく怖い。
好きなキャラクターとえっちができるってヲタクくんなら誰でも夢見るであろう展開だけどやっぱりすごく怖い。
、
「続きをシようじゃないか?」
「…!!」
振り向けばそこには彼女。
だめだ、このままでは北斎ちゃんにいいようにされてしまうだけだ。
そうだ!僕はマスターなんだ。
ならこっちの方が上ってところをちゃんと見せないと…!!
「あの…ほ、北斎ちゃん!」
「?」
「その…セックスとかそういうの以外にさ…もっと互いを…色々と知るべきじゃないかな!」
語尾を強めて言う。
僕がそんなふうに言うと思わなかったのだろう。
北斎ちゃんはやや驚いている。
「どういう…意味だい?」
「その…好きな人とセックスできるのはすごく嬉しいよ!でもさすがに限度があると思うんだ!」
「…。」
北斎ちゃんは黙る。
よし、きっとこれは効いてるんだな。
「それに、ずっとセックスばっかりなんてやってたら…折角のそれも嫌になるよ。そう思わない?」
「おれは…思わねぇヨ…。」
うつむき加減な北斎ちゃんだが、ここは心を鬼にして、ちょっと可哀想だけどびしっと言わなければ。
「でも…少しくらいは…いいだろ?おれはますたあ殿の為になることといやぁこんくらいしか出来ねぇ…だから」
「だからもなにもないよ!!」
少し強めに怒鳴ると、北斎ちゃんは肩をびくりと震わせる。
「ナァ…ますたあ殿。」
「なに?」
「そこまで怒鳴って…おれとそんなにシたかねぇって…ますたあ殿は、おれのことが嫌いなのかい?」
嫌い?
逆だ。むしろすごく大好きだ。
でももうセックスは嫌なんだ。
だから僕はあえて言わせてもらう。
けど、
この一言がまさかあんな結果を招くことになるなんて、
このときの僕は、思いもしなかった。
「嫌いになるかもしれない。もしこのままの状態で、北斎ちゃんがまたセックスしようって言うのなら。」
ショックを受けたような顔をする。
ただ僕は伝えたかったんだ。
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