始まりから夏休みまで
彼女の本性が垣間見れた話
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仁王立ちで立っていたのだ。
なんてことしてくれるんだとうなだれる僕。
そして、
「え…あ、ああ…え?」
目の前の状況に思考が追い付かず、言葉が出てこない友作くん。
「ますたあ殿のお友達かい?」
「あ…はい、そうです。鉢庭 友作と申します…。」
どうして敬語になるのさ。
「飯、作ってくれるんだろ?」
「あ、まぁ…はい。」
?
それから、友作くんはご飯を作ってくれたのだがやはり現実に葛飾北斎がいるということがまだ受け入れられないんだろう。
混乱のあまり、彼は砂糖と塩を間違えると言う初歩的かつ大惨事なミスを犯してしまい結局料理はナシとなった。
そのかわり。
「いやーうまいねェ!この"ぴざ"っていうのは!」
デリバリーでピザを頼んだ。
最初は北斎ちゃんの口に合うかどうか不安だったけども、気に入ってくれたらしい。
「ますたあ殿は食わないのかい?」
「いや、僕はもうお腹いっぱいだから。」
「なんでい。とんでもなく少食じゃないか!」
一枚食べたしポテトも食べたからもういいんだよ。
「で、本題に入りたいんだが…ひとついいですか。」
と、仲良く食べてると友作くんが口を開いた。
「なんだい?折角のぴざの礼だ。なんでもお答えするヨ?」
「まず聞きたいのはあなたは本当に葛飾北斎か、ということなんですが…。」
友作くんの疑問。
それに対して北斎ちゃんは当たり前のように答える。
「うん。おれァ確かに葛飾北斎。正確にますたあ殿が持つ北斎だ。」
「ますたあ殿…葛城の事ですか?」
「うん…そうなんだと思うけど…その…。」
僕が状況を説明する。
この北斎はゲームから、すなわちFGOの僕のカルデアからやって来たこと。
どうやって来たかは分からない。ただ会いに行きたいと思ったら気付けばここにいた。
「嘘みたいな話だよね。信じられないでしょ?」
「ああ、しかし夢じゃないし嘘でもない。ここにこうして、葛飾北斎は存在している…。」
と、大体のことを話すと友作くんは腕を組んで考え始める。
「葛城がFGOを出来なくなったのと、何か関係でもあるのか…?それとも…。」
独り言をぼそぼそと呟きながら、友作くんはパンクしそうになっている頭の中を整理してるんだろう。
「葛城。」
「なに?」
「これはあくまで俺の推測なんだが、葛飾北斎はお前のFGOのデータを触媒にして召喚されたんじゃないか?」
「データが…触媒?」
数日前からFGOが出来なくなった。
いくらタップしても反応しないし、更にはアンインストールも出来ない。
それが北斎ちゃんがこちらにやってきた理由と関係あるんじゃないかと、友作くんは結び付けたのだ。
「
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