口紅
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いいじゃない!!》
鬼の形相でカンダタを睨むアルル…
「では決定ですわね!ジパング・サマンオサ・ランシールの順番で世界を回りましょう!」
「……………」
アルルは何も答えない…ただ、渋い表情で頷くだけ…
今後の進路も決まり、リュカの前から解散する面々。
サマンオサ行きに納得のいかないアルルは、ティミーと共に彼の部屋に行き愚痴りだす。
「どう考えたって幽霊船なんか関係ないじゃない!…仮に、幽霊船にオーブがあったとしても、その情報を入手してからだって良いじゃない!!」
「ま、まぁまぁ…確かに父さんは身勝手だけど、その身勝手さで後日重要な手懸かりを得る事も多々あるんだ!」
「はぁ………」
アルルも分かっているのだ…何を言っても無駄な事は…
溜息をつくアルルの手を握り、瞳を見つめるティミー。
彼女にキスをするのに、まだ勇気を振るわないと出来ない男…
(ガタッ)
不意にドアの外で物音がした。
不審に思い、ティミーがドアを開けると………其処にはウルフとマリーが、ドアの隙間から二人を覗いているではないか!!
「な、何やってんだ!」
「あ!バレましたわ!!」
「ウルフ君…君まで…」
「いや…ち、違うんだ!!リュ、リュカさんがね…『今覗けば、二人のエッチが見れるよ!』って言うからさ!………つい………」
覗いてた事に変わりないのに、無意味な言い訳をするウルフ。
「あ、あのクソ親父!!」
顔を真っ赤にして激怒するティミー!
凄まじい勢いで父親の元へかけ出した!
「行っちゃいましたわ…」
「よ、良かった〜…殴られるかと思った!」
「ちょっと!ウルフ、マリーちゃん!私達まだ付き合い始めたばかりなんだからね!……邪魔…しないでよ…もう!」
アルルはキスを…更にはその先をも期待してたので、残念そうに二人を叱る。
「ごめん、アルル…リュカさんに踊らされました…」
今、甲板は凄い事になっている…
遠慮することなく魔法を使い、ティミーがリュカに攻撃を仕掛けている…
ビアンカのお説教が始まるまでの数分間、甲板上に居た者達は生きた心地がしなかったと言う…
因みにティミーの攻撃は掠りもしなかった様だ。
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