第五十四話 第一の封印
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
苦戦しながらもアトラスを倒したアッシュとグレイ。
ダメージに膝を着き、肩で息をしながらもアッシュとグレイを鋭く睨むアトラスの姿に彼女のプライドが分かった。
「さあ、ヴァンの仲間から奪ったライブメタルを返してもらうわよ」
「ふん、断る。モデルFを取り返したいならとどめを刺して奪えばいい」
「…………」
それを聞いたアッシュの表情が歪み、それを見たアトラスが鼻で笑う。
「とどめを刺さないのか?甘いな」
「アタシは人殺しじゃないからね。物心ついた頃からハンターのみんなを見てきたから世の中綺麗事じゃ済まないのも知ってる。でも踏み外しちゃいけない人としての一線があることぐらい弁えてるつもりよ」
「……良いだろう、ここは退いてやる。けどね…相手が生きている限り、この運命のゲームは終わらないんだ。アタシを生かしておいた事、いつか後悔させてやるよ。そしてそこのお前」
「っ…!」
アトラスに声をかけられたグレイは目を見開いた。
「お前は言ったな?何も知らないまま傷付く者が増えていくのは見過ごせないと…これからもお前に戦う意志があるなら、いつか自分の正体を知る時が来るだろう。きっとお前は後悔する、何も知らずに死んだ方が良かったとな…!」
それだけ言うとアトラスは転送の光に包まれてこの場を去った。
恐らくは傷付いた体を休める場所に転送したのだろう。
そしてアトラスの立っていた場所にはモデルFのデータが残っており、それはアッシュとグレイに吸い込まれていき、二人の中で何かが外れるような音がした。
次の瞬間、体の内側から一気に溢れ出すような感覚を覚え、アッシュとグレイは苦しみだして膝を着いて、倒れた。
「くぅ…モデルA!?な…に?急に…苦しく…きゃあああああぁぁっ!」
「ぐっ…うああああっ!?何だ…どうしたんだ!?モデルA…!?うあああああぁぁっ!」
体の内側から襲う苦痛に苦しみながらも、二人の脳裏にその原因が映し出される。
《コードAW15からCE70までを解放、レポートデータ展開》
《……おめでとう。私が作ったこのモデルAは戦いの中で他のロックマンと戦っていく事に解放されていくプロテクトを施してある。一つ目のプロテクトを解いた君には、真実を知る権利と力を継ぐ資格がある…私はロストテクノロジーの研究を経て、ついに新たな進化の扉を開く、鍵を作り上げた。ライブメタル・モデルV…これを手にした者は、何者をも支配する力を手にするだろう。だが、人々が私の研究を理解するにはまだまだ時間が必要だ。そして、モデルVを覚醒させるための、生け贄も…私はモデルVを世界のあちこちに隠し、覚醒の時を待つ事にした。私の研究を理解し、力を受け継ぐ者が現れる、その時を…》
レポートの展開が終
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ