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神機楼戦記オクトメディウム
第11話 八雲泉美のガラホな日常
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美はレンズから映し出される生け垣の綺麗な花を見据えながら、ガラホの位置を調整していく。
 ガラホは横向きにされ、物理シャッターボタンを丁度右手の人差し指で押せるという、さならが本物のカメラを持つような気分で以て握られている。
 その状態で彼女は物理シャッターボタンをぶれる事なく押したのであった。すると、『カシャアッ』と小気味良い音がガラホから奏でられたのである。そう、これにて無事に綺麗な花の撮影は完了したのだ。
 後は、この写真データをガラホ本体と内蔵の記憶媒体であるmicroSDカードの中身を管理する【ファイルマネージャー】なるアプリで整理してじっくり鑑賞するだけなのである。
「うん、良い感じ〜♪」
 無事に可憐な花の姿を写真に収め、泉美はご満悦なのであった。
 ちなみに、このケータイで写真を取る機能は日本という諸外国の文化が介入しづらい環境で産まれたという、所謂『ガラパゴスケータイ』の産物の一つなのである。
 そういう言葉は諸外国のケータイ文化から日本のケータイ文化への侮蔑の意味も多分に含まれているのであるが、泉美はそんなのどこ吹く風であるのだった。
 要は大いに活用出来る機能が産まれたのなら、それを自分が大切にすればいいだけの事なのである。他の人がどう思おうが、自分が役に立てられればそれでいいのだというのが泉美の考えという訳だ。
 そのようにして、その後も泉美はガラパゴスな機能を満喫しながら学校を目指して歩むのであった。
「到着っと♪」
 そして、彼女は撮影を満喫しながらも余裕のある時間帯に穂村宮高校へと辿り着いていたのである。この辺りにも彼女の根が真面目な所を垣間見る事が出来るというものであろうか。
 その後は、彼女はまず歩数計の作動を一時止めるのであった。このアプリは割とバッテリーを喰う産物であり、ケータイを弄くるだけでバランサー機能に感知して歩数としてカウントしてしまうのだ。
 故に、彼女は学校の中では歩数計を停止させる事にしていたのである。授業の為に教室を移動する際の歩数も稼いでおきたい所だが、こればかりは妥協しないといけないだろう。
 後は、ホーム設定を再びデフォルトから【Nova Launcher】へと戻す。これは、休み時間の間にも有効にアプリを使いたいが為であるのであった。
 それらの準備を滞りなく行った泉美は、学園生活へと身を預けていく事になるのだった。

◇ ◇ ◇

 そして、一時限目の授業が終わった後、彼女はガラホにて執筆活動を行っていたのであった。
 実は将来の夢は小説家である彼女は、高校生である今からその為の鍛錬を始めていたのである。そして、そこでもガラホが活躍していたのである。
 普段は家では基本的にはパソコンを使い、『Text Analyzer』なる常時文字数を表示出来るツールを使
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