第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第27話 レイセン一世:前編
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の触手を鞭のように振り回し始めた。その様子は機械でありながら、まるで得体の知れない生物であるかのようであった。
そして、暴れまわる触手の一本が鈴仙を襲ったのだ。
「くっ、そう簡単に攻撃はくらいませんよ」
言いながら鈴仙は銃口を迫る触手に向けて引き金をを引いた。
それにより触手は稲妻状のエネルギーの直撃を受ける事となった。
激しくほとばしる稲光に甲高い音。これにより触手は致命的な損傷を受けた、そう思われたが。
「これで自慢の触手も焼きゲソになったわね……っ!?」
得意気に宣う鈴仙だったが、直ぐに異変に気付く。
そして直ぐ様回避行動を取るのだが、どうやら間に合わなかったようだ。
──結論から言うと彼女は撃破したと思われた触手の一撃を見事にもらってしまったのだった。
パァンと弾けるような音が鳴り響いたかと思うと、鈴仙は衝撃により弾き飛ばされてしまった。
「きゃあっ……!」
当然ダメージによる苦痛に悲鳴をあげる鈴仙。
(うまく攻撃が入ったみたいだね♪)
その様子を見て、自分の取った戦法は効果覿面だったと勇美は思った。
対して鈴仙はダメージを受けながらも、直ぐに体勢を立て直した。そして事の真相が如何なるものなのか勇美に聞く。
「どうして私に攻撃が届いたのよ」
その疑問に対して勇美は口角を上げながら答える。
「それはですね、この触手は破壊不可能なんですよ。ゲーム通りでしょ」
「いや、『ゲーム』って何さ?」
勇美の聞き捨てならない言葉に鈴仙は突っ込みを入れた。
「それはさておき、破壊不可能なんて厄介ね……」
「でしょう」
愚痴をこぼす鈴仙に、勇美は得意気になる。
そうしている間に要塞の触手はぶんぶんと勢いよく振り回されて、容易には突破出来そうもなかったのだった。
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