廃部!
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るのだが、楽器を持っていくと絶対クラスの皆に聞かれるからと僕と浩二君は踏み切れずにいた。
下校時間のチャイムが鳴る。
「おっと。すっかり話し込んじまったな」
「そ、そろそろ帰ろうか」
「そうだね」
何でもない時間だけど、下校時間のチャイムが鳴るまで気付かないほどに話に熱中していた。
帰宅部だった中学時代と違って、今が充実していること、そして皆も同じ気持ちなことの証明だった。
「んー、MAXバーガー寄って、もうちょい駄弁るか」
「「賛成」」
入学式の日にも訪れた白川通りのMAXバーガーの店前で、浩二君が気付いた。
「正君、奏君、あれって...」
「田井中さんと秋山さんと...え?琴吹さん?」
「最後の人、俺達のクラスにはいないけど奏の同中か?」
「ううん、今朝定期を落としたの拾った時に軽く挨拶しただけだよ」
「へえ。とりあえず入るか」
「ご一緒にポテトはいかがですか?」
「「「あ、じゃあお願いします」」」
あんまりお金ないのに。
「よう。昼休み振りだな」
「おっ正じゃんかよー」
「あっ!今朝はありがとう〜」
「いいえ」
「え...ムギ知り合い?」
「私達のクラスにはいないけどムギの同中か?」
「お、同じこと言ってる...」
どうやら僕達が放課後の教室で話し込んでいる間、彼女達はキーボードの琴吹 紬さんを確保したようだった。ちなみに彼女らは皆2組らしい。
「そっちはもう活動してるの?」
少しおどおどした様子で秋山さんが話しかけてきた。
「ううん、これからだよ。学園祭でオリジナル曲をやれたらって話はしたけど」
「え〜すごい!」
「こらこらムギ、まずはギターを見つけないとバンドにならないだろ〜?」
「当てはあるのか?」
「それをこれから考えるのさ〜。今入部したら何かすんごい特典もらえるとかー!」
「特典...」
「車とか...別荘とかですか?」
「すごいけど、無理...」
「アイス奢るとか、宿題手伝うとかはどうだ?」
「そんなことで入部するとは...」
「じゃあどうしたら...」
「う〜ん...」
職員室でのやり取りのことや、童謡を練習していること等を共有しながらも1時間が経過した。
「...にょろり〜ん」
「「自分が飽きてどうする!」」
正と秋山さんが律
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