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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga6-D遭遇〜Huckebein 3〜
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、カレンはライカンの加速によってギリギリだが回避できていた。
「ドゥビル、ヴェイロン、サイファー。お前たちも逃がしはしない」
――
天地に架かれ荒れる汝の明星
(
コード・ルシフェル
)
――
直径100mの円を描くように何百発という暴風の砲撃が地面から空へと向かって持続放射され、十字架を抱えたドゥビルの行く手を遮った。ヴェイロンの十字架を下ろしたドゥビルはそっと砲撃の壁に手を伸ばした。
「ぅぐ・・・」
中指の第一関節が一瞬で削り取られたが、ドゥビルの病化特性である高速再生によって瞬時に再生した。無理やり通り抜けようとも考えていたが、問答無用な攻撃力を前に無理な考えだと切り捨てる。なら、と空を見上げれば曇天が拡がってはいるが脱出は可能だと判断。
「
闇よ誘え汝の宵手
(
コード・カムエル
)
」
ルシリオンの詠唱によって発動したカムエル。カレンたち自身の影より伸びる触手によって、彼女たちは「なによ、これ!?」一切身動きが取れないように拘束された。しかもカレンの“ディバイダー”も、開けないようにグルグル巻きにされた。
「魔導書型のディバイダー。いろいろと召喚できるようじゃないか。観させてもらうぞ」
「ここまで私たちを追い詰めたお礼に1つ良いことを教えてあげる。エクリプスウィルスに感染する原因にはリアクターとの接触というものがあるの。基本的にディバイダーとリアクターは別だけど、稀に同一化しているものがあって、間違って触れたらさぁ大変、感染しちゃうわ。さて。その書はどちらかな?」
そう言ってウィンクするカレンにルシリオンは「心配ない」と答えてから、カノンの左手が持っている“ディバイダー”を手に取るため、まずフッケバイン一家によって殺害された局員や民間人の復讐として彼女の左肘を拘束している触手を操る。ギリギリと締める力が強くなり、カレンの腕の骨をへし折った。
「っぐ・・・!」
ルシリオンはさらに触手に力を入れさせて、カレンの左腕を引き千切らせた。悲鳴を上げないように懸命に唇を噛み締めるカレンの様子に、ライカンは「カレン姉さん!!」と叫んだ。ルシリオンは地面に落ちたカレンの左腕を拾い上げて、「さすがに感染者の肌に触れての感染はないだろ?」と問うた。
「はぁ、はぁ、はぁ、まあね。・・・それにしても綺麗な顔をしてやることがえげつないわ、君」
「君こそ、綺麗な顔をしながらフッケバイン一家のリーダーで、これまでに何人もの人を殺しているんだろ。お互い様だ」
「あら、ありがと」
「リーダーであることは否定しないんだな」
「事実だしね。・・・あのさ、私の容姿を褒めたついでに逃がしてくれない? もちろんタダとは言わないわ。全部とは言わないけど私たちが独占してる情報をいくつか話すわ」
「いや結構
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