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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga6-D遭遇〜Huckebein 3〜
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「行くぞ、カイロン」

「行こう、ライカン」

――アクセラレートフォース――

2人は手を繋ぎ、共にグッと腰を落としたかと思えば同時に地を蹴った。すると地面が大きく抉れ、ライカンとカイロンの姿が消えた。それはライカンの病化特性・加速によるもの。思考や身体の機動力を常時加速させることが出来る。2人は先にヴェイロン達の救出に向かっているカレンの元へと急いだ。

「ディバイダー918スパイダー・リアクテッドだオラ!!」

グランダムは様々な形状の刃を有する十徳ナイフ型の“ディバイダー”で左前腕を斬った。“リアクター”と一体化しているため、その動作でリアクト出来た彼の姿は変容していた。元よりあった2本の腕の他に、両肩から1本ずつ、肩甲骨から1本ずつ、脇腹から1本ずつ、太もも横から1本ずつ、計10本の腕を生やした蜘蛛のような姿。そして手に持つ10本の様々な形をした凶器は、十徳ナイフに納められたものを巨大化させたものだ。
彼の病化特性は増殖。脳のある頭部以外の体の部位をいくらでも増やすことが出来る。それゆえに彼は自分の“ディバイダー”をフルに活用するために腕を増殖することが多く、心臓も4つほど増やしている。

「ディバイダー550グルックナー・リアクテッド!」

ロンシャンは何かしらの巨大生物の牙のようなもので額を引っ掻いた。ロンシャンを飲み込むエネルギーの奔流。治まるとその姿は人のものではなく、後ろ足で立つ3m級の翼竜へと変容していた。太く長い尻尾をビターン!と地面に打ち付け、大きな翼を羽ばたかせ、「オオオオオ!」と咆哮した。
彼女の病化特性は変態。攻防速すべてに優れたドラゴン形態を始め、狼や鳥や人魚といった様々な姿に変身できる。

「今行くぜ!」「行くわよ!」

グランダムとロンシャンは、その姿を大きく晒しながらイリス達の元へと駆け出した。


「ごふっ・・・! あ・・・あのドラゴンは、ロンシャンか・・・!」

イリスの刺突を左腕で受け、ミヤビの上段蹴りを右腕で受け、ルシリオンの地面から生やした石槍で腹部を貫かれたドゥビルが、遠くに現れたドラゴンを見てすぐに救援が来たのだと察した。残念ながらヴェイロンとサイファーは度重なるダメージで意識を手放しているため、援軍が来たことは判っていない。

「お前たちを助けに来た援軍と言ったところか」

「わたし達、今日は運が良いかも♪ このまま纏めて逮捕ね」

「はいっ! 頑張ります!」

イリスとミヤビは援軍の方へ向き直り、ルシリオンも迎撃に入るためにドゥビルを拘束しようと磔刑ザドキエルを発動しかけたその時。

――茨姫――

どこからともなく出現したのは金属質の太く長い十数本の茨。それらがイリス達とドゥビル達を隔て
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