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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第673話】
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する。

 ヒルト自身もそれは分かっている上に、頼りすぎては油断を生むのも理解している。

 だからこそ、ここぞという時以外は装甲だけで受け止めるのだが……。

『マスター、迎撃機能使うのですよぉΣ(ノд<)』
『いや、今このタイミングで使うのは……!』
『しかし、このままだと主君のエネルギーが……!』

 ナギ、雅の言うことも分かるーーだが……。

 一瞬、脳裏に閃くとヒルトはシールドバリアーを弾丸を受けるのではなく弾く方向、傾斜角度のついたシールドバリアーを再度設定し直した。

 戦闘中の設定変更は自殺行為だが、ヒルトのアイタッチによる設定の速さはこれまで培われてきた瞬間視によってカバーが出来る。

 シールドバリアーの傾斜角を再設定ーー従来の球形のシールドバリアーでは弾丸を受け止め、そのエネルギー自体がダメージとなってシールドエネルギーにダイレクトに数字となって削られ、それを超過した分はそのままISの装甲、又は地肌である搭乗者の肉体へと当たることによって更なるダメージーーこの場合、搭乗者への肉体へのダメージを防ぐため絶対防御が発動され更なるエネルギー消耗に繋がる。

 以前からヒルト自身は考えていたーー戦車の様にシールドバリアーに傾斜角をつければダメージを減らせるのではないのかと。

 降り注ぐ弾雨がシールドバリアーに当たり、それらは爆ぜていき、着実にシールドエネルギーを削られていく。

「このまま畳み掛けるぞ、ネーナ、ファルケ!」
「了解! これも勝負だから!」
「黒ウサギ隊三人相手に良く戦ったって、褒めてあげるよ!」

 形勢逆転ーー三人は確信し、ヒルトに一気に畳み掛ける様に構えたライフルによる一斉射を浴びせたその瞬間、シールドバリアーの再設定を終えたヒルトの眼差しは紅く、朱く光る。

 一瞬だけ目映い閃光ーー刹那の瞬間、これまで張られていたシールドバリアーは硝子のように砕け散り、新たに形成されたシールドバリアーは様々な傾斜角がつけられたーー端から見るとカットされた宝石の様なシールドバリアーがイザナギの周囲を守る様に展開される。

 ヒルトに襲うライフルの弾雨は新たに形成されたシールドバリアーによって全て弾かれ、周囲のビルや地面へと弾痕を残す。

 ハイパーセンサーに表示された残りのシールドエネルギーを確認したヒルトはーー。


「……これなら、いける!」


 ISの常識を打ち破るヒルトの発想力に、黒ウサギ隊だけではなく会場に居たほぼ全ての人間が驚かされていた。


「……成る程、とてもランクEの動きとは僕には思えないね」


 基地司令であるクラウゼは有坂ヒルトの資料をディスプレイに映し出し、今行ってる試合を見ながら呟く。


「それにあの紅い瞳……元
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