第86話
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――は涙を流しながらミリアムとテスタロッサに対して感謝の言葉を述べた。
「これからは貴方が自分とセレーネの代わりに、アリサ達と共に考え、貴方自身の”道”を見つけてください、殿下……!」
その時再びリィンの幻影が現れて――――に応援の言葉をかけた。
「リィン……さん……そんな……僕には分不相応の役割ですよ……」
「フッ、だったらさっさと目覚めて、リィン君達に文句を言ってリィン君達もこれからの事を一緒に考えて欲しいと頼んで、リィン君達を困らせてあげればいいのさ!」
「その為にも取り戻してください――――――貴方の名を!」
リィンの幻影の言葉に――――――が謙遜しているとオリヴァルト皇子とクルトの幻影も再び現れて――――――に激励の言葉をかけた。
「うん、僕は………アルノール皇家次男にして帝位継承権第一位……エレボニア帝国皇太子……こんな僕の為にここまで来てくれた兄上達の力になる者―――――セドリック・ライゼ・アルノール。」
そして二人の言葉に頷いた――――――は自身の名――――――セドリックを取り戻した!
〜連絡回廊〜
オリヴァルト皇子達がセドリックの様子を見守っているとセドリックを覆っていた瘴気は消えていった。
「……ぁ………」
「……やったわね。」
セドリックの様子を見たトワは呆けた声を出し、セリーヌは安堵の表情で呟いた。そしてセドリックは騎士剣を鞘に納め、その様子を見たオリヴァルト皇子達は血相を変えた。
「殿下……!」
「どうやら戻ってこられたようだね、セドリック……!」
「はい……!髪は……戻っていませんけど、もう大丈夫です。」
明るい表情をしたミュラーとオリヴァルト皇子の言葉にセドリックは答えた。
「あ………」
「ふふ、ご無事のようで何よりです。」
「後はミリアムを回収し、リィン達と合流して脱出するだけか。」
セドリックの様子を見たトワは呆けた声を出し、アンゼリカは静かな笑みを浮かべ、ユーシスは根源たる虚無の剣を見上げた。
「……”呪い”に侵されていた事で一通りの状況は理解していますが……その前に”呪い”に侵された事で視えた霊脈の記憶でリィンさんの事についてがわかりましたので、それを皆さんに教えておきます。」
「ええっ!?リィンの……!?」
「殿下は一体リィンの何を”視た”のでしょうか?」
セドリックが答えた驚愕の事実に仲間達が血相を変えている中アリサは驚きの声を上げ、ラウラは真剣な表情で訊ねた。
「13年前の”百日戦役”――――――いえ、”ハーメルの惨劇”が起こる少し前に当時帝都にあったオズボーン宰相の邸宅が宰相が留守の間に猟兵達によって襲われ、その際の襲撃によって宰相の奥方は亡くなり………更に宰相のご子息であるリィンさん自身も”襲撃時の建物の倒壊での建材によって心臓が
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