第六十二話 未知との接触
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太陽の光が差し込み、開けた場所に出た。
「隊長、あそこに火を焚いた後が!」
アニエスが指を差すとその方向には、焚き火の後があった。
「何か手掛かりが有るかもしれない、周辺を調べてみよう」
「了解」
「了解です」
捜索隊は焚き火跡とその周辺を調べる事になった。
「何か見つかったか?」
「デヴィット隊長、これを」
デヴィットの所に民兵が空き缶を持って現れた。
「食べ終わった缶詰の空き缶が見つかりました」
「捜索隊が使った物に違いないな。他には?」
「焚き火の跡ですが、ほんの少し熱が残っていました」
「と、なると数時間前までここに居たという訳だな……よし、この事を他の捜索隊に連絡しよう」
一つ一つが小マクシミリアンでもあるウォータービットは、直ちに他の捜索隊と本陣のフォート・ノワールに情報を転送した。
「そろそろ、出発しよう」
「了解。出発するぞぉ〜!」
ヒューゴが、民兵達に声を掛けた。
デヴィットら捜索隊が先に進もうと準備を始めると、ウォーター・ビットから大量の情報が送られてきた。
「ああっ!」
「どうした!」
「大量の情報が……ああ、紙が足りない」
アニエスが、いそいそを予備の紙束を用意してビットの側に置いた。
すると、ビットは真っ白の紙に周辺の地図を描いた。
「アニエス、ちょっと見せてくれ」
「どうぞ」
デヴィットはアニエスから地図を受け取り見てみると、地図の中心に青い点が固まっていて、それを囲むように無数の赤い点が青い点を半包囲していた。
「この青い点は我々を指している様だな」
「……では、この赤い点は何でしょう?」
「……」
「……」
沈黙が辺りを支配した。
その沈黙に応えるように、大森林の奥から獣の臭いが風に乗ってやって来た。
「獣の臭い!?」
「糞っ、戦闘準備だ! 他の捜索隊と本陣に敵の奇襲を受けたと連絡しろ!!」
「了解!」
開けた場所で奇襲を受けた事に、デヴィットは奥歯を噛み鳴らし悔しがった。
……
『アース・ウォール!』
デヴィットの唱えたアース・ウォールで、2メイル程の壁が盛り上がった。
捜索隊の民兵達が、アース・ウォールの壁を盾代わりにして待ち構えていた。民兵の武装は、新型の後装ライフルが本国で出回り始めた為に旧式となった前装ミニエーライフルだ。
「配置完了です」
「命令するまで発砲は禁ずる」
「了解」
上空から見たら凹の形を逆さにした形、正面と左右を壁で守ったに捜索隊は、既に戦闘準備を終えていた。
木々の向こう側から、獣の臭いが漂い、地響きと共に何かが突進
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