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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第36話:明かされる秘密
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、白メイジが脅すように声を上げる。颯人は言われた通りに捨てる為手を離す。

 一見すると大人しく手放したように見えるが、当然ながらそんな事はない。

 パッと見た感じ分かり辛いが、ウィザーソードガンと颯人の手は極細で透明なワイヤーで繋がっていた。彼が少し手を動かせば、落下中のウィザーソードガンは一瞬で彼の手の中に戻る仕組みだ。加えてこの銃の弾は、彼の意思で自由に軌道を変えられるし狙ったところに当てられる。

 颯人は頭の中で未来を助け出す算段を立てながら、タイミングを見計らう為に重力に引かれ落下するウィザーソードガンをチラリと見やった。

 その時、木々の向こうから二本の剣が弧を描いて飛んできた。
 クリスはそれにいち早く気付くと、顔に喜色を浮かべた。彼女はそれが何であるかを知っているからだ。

「ん?」

 クリスの表情の変化に颯人が気付き、彼女が見ている方に目を向けるがその時には弧を描いて飛んできた二本の剣がそれぞれ白メイジと未来を掴んでいる琥珀メイジに命中する。

「ぐあっ?!」
「がぁっ?!」
「きゃぁっ!?」
「未来ッ!?」

 弧を描いて飛んできた剣……カリヴァイオリンは見事にメイジだけを切り裂き、クリスと未来から引き剥がした。
 突然自由になった事で投げ出された未来に、響が素早く近付き抱き起す。その際まだ無傷のメイジが響の邪魔をしようとしたが、それは素早くウィザーソードガンを手元に引き寄せた颯人の銃撃で防がれた。

「未来、大丈夫!?」
「う、うん。響、これ一体何なの?」
「これは、その……」

 困惑しながらも投げ掛けられた問いに、響は何と答えようかと言い淀む。
 だが状況は、彼女にゆっくりと答えを考える時間を与えてはくれなかった。

 メイジを切り裂いたカリヴァイオリンは再び弧を描いて飛んできた方に戻っていく。戻ってきた二本の剣を、木々の向こうから飛び出してきた新たな白メイジ――透が掴み取った。

 その向こうからは更に琥珀メイジが3人姿を現す。

「おいおい颯人、なんだか状況が面倒臭くなってきてないか?」
「奏、ポジティブに考えようぜ」
「どんな風に?」
「……退屈しなくて済む」
〈ドライバーオン、プリーズ〉
「全人類がそんな風に考えられると良いね」

 颯人の答えに嘆息し、次の瞬間には意識を切り替えた奏は颯人の変身に合わせて聖詠を口にした。

〈シャバドゥビタッチ、ヘンシーン!〉
「変身!」
〈フレイム、プリーズ。ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!〉
「Croitzal ronzell gungnir zizzl」

 颯人がウィザードに変身し、奏がガングニールを纏って…………とりあえず、確実に敵と分かっている琥珀メイジに攻撃を仕掛ける。未だ拘束され
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