暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第36話:明かされる秘密
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
!? そいつは無関係だろ!?」
「だがお前はその女の事を気にしているようじゃないか。ならば利用させてもらう」
「この……下衆野郎!?」
「何とでも言え。さて、この後の事は言わなくても分かるな?」

 言外に『抵抗すれば未来の命は無い』と脅す白メイジを睨み、未来の様子を伺う。突然巻き込まれた事に多少混乱しつつも、自身の命が危険に晒されている事を理解し恐怖に涙を浮かべ震えていた。
 その様子を見てしまえば、抵抗しようと言う気も無くなってしまう。

 しかし、このままむざむざと捕まる訳にはいかない。こいつらの魂胆は、クリスを人質にして透を始末する事なのだ。それが分かるから、クリスはまだネフシュタンの鎧を解除していない。

 尤も、鎧があろうがなかろうが魔法使いには関係なかったが。

〈チェイン、ナーウ〉
「くっ!?」

 魔法の鎖で縛られるクリス。ただの鎖ではない為、普通に力技で引き千切ろうとしてもクリスの力では不可能だった。
 白メイジは拘束したクリスを掴み、足を払うと地面に押し付けた。

「ぐぅっ?!」
「手古摺らせてくれたな。行くぞ。裏切り者はすぐ近くだ」
「くぅ……」

 悔しそうに歯噛みするクリスだったが、この状態では満足に身動きできないし下手に抵抗すれば未来に危害が及ぶ。流石に目の前で自分が原因で人質に取られた無関係な者を、切り捨てる程クリスも人間を捨ててはいなかった。

 そこに、更なる乱入者が現れた。

「み、未来ッ!?」
「響ッ!?」
「お前は――!?」

 今正にクリスが連れ去られようとしていた時、姿を現したのは颯人・奏・響だった。クリスが戦闘を始め、更にノイズまで召喚した事でクリス達の戦闘は二課の知るところとなり、3人にも騒動の場所が知らされたのだ。
 現場に到着すると、未来がメイジに人質に取られている事に響は驚愕し動きを止める。

 一方、奏はギアペンダントに手を掛け颯人は予め出しておいたガンモードのウィザーソードガンを構える。狙うは未来を捕らえているメイジだ。あれを何とかしない事にはどうにもならない。

「未来を放してッ!?」
「放せと言われて人質を解放する奴が居るか。お前たちも動くなよ?」

「(奏、俺があのメイジ撃って怯ませる。その隙にあの子を頼む)」
「(よっしゃ!)」

 響が必死に未来の解放を叫ぶ中、颯人と奏は小声で話し合い未来を助け出す算段を立てる。白メイジは油断ならないが、琥珀メイジならやりようはあった。
 未来を解放し、ついでにクリスからも意識を逸らせてしまえば形勢を逆転させる事が出来る可能性はある。

「何をこそこそ話している、ウィザード! 早くその武器を捨てろ!」
「へ〜いへい」

 何時までも銃口を向けている颯人に焦れたのか
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ