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おぢばにおかえり
第五十八話 入学前のその三十九

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「どうも」
「そこはやがてよ」
「私もですか」
「わかるから」
 こう私に言ってくれますがやっぱりわかりません、最近お母さんも妹達もこうですから本当に何なのでしょうか。
「だからあの子ともね」
「この教会に来たらですか」
「宜しくね」
「何か全くわからないですが」 
 それでもとです、私は大石さんに応えました。
「阿波野君にもよく、ですね」
「してあげてね」
「それは当然ですけれど」
 おみちの人の考えからです、私は大石さんに答えました。
「しかも彼おみちに熱心ですし」
「そうみたいね」
「あれで熱いんですよ」
 おみちのことにです。
「回廊ひのきしんとかお墓地の参拝とかもしてますし」
「あら、それはまた」
「熱いですよね」
「いい子ね」
 大石さんは私のお話に感心したみたいでした。
「絶対にいいようぼくになるわね」
「そうかも知れないですね」
 ふとこう思って大石さんに答えました。
「確かに熱いですから」
「おみちの悪口も言わないのね」
「全く言わないですね」
 そんなことは聞いたことがありません。
「教義についても教会についても」
「言う人もいるから」
「そうですよね、お世話になっていても」
 それでもです、おかしなことを言う人はいます。その人がおみちのことをどれだけ知ってるかわからないですが。
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