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夢幻水滸伝
第百三十七話 連勝を見てその三

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「日本は」
「そう言われるとね」
 ガルパンもだった、これまでの日本の戦を振り返ると。
「そうだね」
「そやろ」
「うん、凄い健闘だったよ」
「その健闘は認められるもんやな」
「そうだね、日本は強いよ」 
 まさにとだ、ガルパンは酒を飲みながらしみじみとした口調で述べた。
「見事な戦ぶりだったよ」
「そやな」
「これからの太平洋と地下世界においてね」
「かなりの力になるわ」
「それだけのものを見せてくれたね」
「これまでな、そう思うとな」
 アグノンは日本の敗北を確信している、だがそれでも日本のこれまでの戦ぶりを彼も振り返りそうして讃えているのだ。
 それでだ、こう言うのだった。
「これからを考えるとな」
「太平洋と地下世界のね」
「大きな力になるわ」
「そのことは間違いないね」
「そうや、負けても」
 それでもというのだ。
「充分過ぎる程その強さを見せてくれてる」
「全くだね、それじゃあね」
「それじゃあ。何や」
「いや、一つ足りないね」
「一つ?」
「牡蠣は後で来るけれど」
 ガルパンは笑いながら話した。
「生牡蠣と牡蠣フライは」
「どっちももう少ししたら来るから」
 ビクトリアはガルパンにどうかという顔で話した。
「そやから」
「だから、ここ広島じゃない」
 ガルパンはビクトリアに笑って返した。
「そやったら」
「ああ、お好み焼きやね」
 ビクトリアもここでわかった。
「広島やさかい」
「うちの頭も大好きだし」
 碧、彼女もというのだ。
「そやから」
「それも頼むんやね」
「そうせんとね」
 是非にと言うのだった。
「やっぱり」
「それな」
 アグノンも確かな顔で応えた。
「何といっても」
「広島っていったらね」
「お好み焼きや」
 こうガルパンに返した。
「それがないとな」
「広島やないね」
「というかここでお好み焼きを食わんと」
 広島、この街でというのだ。
「頭に怒られるわ」
「後でね」
「頭は生粋の広島人や」
 碧、彼女はというのだ。
「それだけにな」
「お好み焼きがお好きで」
 ビクトリアも笑って話した。
「もう一週間に一度は絶対にでしたね」
「そやったな」
 アグノンはビクトリアに応えた。
「ほなな」
「これからですね」
「それも注文しよか」
「そうそう、広島におるんやから」
 それならとだ、ガルパンも笑って話した。
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