暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OGs
0020話
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日の朝まで強制的に眠って貰おう。
 風邪を引くくらいはするかもしれないが、死ぬよりはマシな筈だ。
 自販機の影で息を殺す事数十秒、段々と足音が近づきその姿も判別出来るようになる。
 ぱっと見た感じ40〜50代くらいの中年の男だ。一応研究者らしく白衣を身に纏っているが、正直あれを白衣とは呼びたくない。あえて呼ぶなら『黄ばんだ白衣』だろうか。
 ぼさぼさの髪に、不摂生な生活から来るのかガリガリに痩せている。典型的な研究馬鹿と見た。
 その研究馬鹿から身を隠していたのだが、幸いその必要はなかった。研究馬鹿が所長室のドアについている指紋認証システムに自分の指紋を認証させたのだ。
 つまり、あの男が特脳研の所長という事か。
 ……本当に、ケンゾウ・コバヤシはどこに行ったのやら。
 ただまぁ、俺にとってチャンスであるのは間違い無い訳で。
 機械が所長の指紋を認証し、ドアが開いたのと同時に再度精神コマンドの加速を使用し所長の背後へと近づき、その首筋を銃のグリップで殴りつける。
 士官学校に入学したばかりの頃なら近接戦闘が苦手だったのだが、教官との最初の戦い以来かなり真面目に鍛えてきたのだ。今ならこの程度はなんとかなる。

 銃の一撃で気絶した所長を部屋の中へと連れ込み、所長室のソファへと寝かせる。
 ロープかガムテープでもないかと、部屋の中を見回し……俺は『それ』を発見した。
 部屋の片隅にひっそりと存在しているシリンダー、とでも言うのだろうか。1m程度の高さのケース。ケースの中は何らかの液体で満たされていて、その液体に脳みそが1つ浮かんでおり、脳みそにはケーブルか何かが複数突き刺さっていた。
 おい、これって。

「人の脳みそ、か?」

 ふと、シリンダーの上の方に張られているプレートが目に入る。そこには『No.7』の文字。
 特脳研、ケンゾウ・コバヤシではない所長、No.7。
 それらの文字が脳裏をよぎる。
 そして次に浮かんできたのは、原作ではないが第三次αのとある場面。

「おい、まさか……」

 違うと思いつつも、俺に判別する術はない。
 ……いや、ある。
 内心でステータスと念じて、その脳みそのステータスを表示する。
 生きているのなら、きちんと名前とかが表示される筈。

名前:アヤ・コバヤシ
LV:-
格闘:-
射撃:-
技量:-
防御:-
回避:-
命中:-
SP:-
空:-
陸:-
海:-
宇:-
スキル:念動力LV.7
    集中力
 
 ステータスに表示されたのは「アヤ・コバヤシ」の名前だった。
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