1話 鬼の手誕生
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にした。
するとどうだろうか、見た感じとても高級感溢れる掛け軸や壷に皿などが出てきた。
やったぜ!!こいつ等を売れば封印札を買ってもお釣りがくる!!
今まで修行で忙しかった分、余ったお金で豪遊じゃーーー!!
『……ぉーぃ…』
さて、封印札を買った後はまず、何にお金を使おうか?
正直わくわくが止まらない!
『…ぉーぃ…ぉーぃ』
そうだ、カップラーメンを買っていろんな種類を食べまくろう!!
そしたら……
『無視するでないわ!糞たわけ!!』
ゴン!
「ハブゥ!!」
薔薇色の未来を思い描いていると突然、後ろから老人の大きな声が聞こえて俺の後頭部
に何か硬いものが力強くぶつかった。
い、いて〜…。
ズキズキする後頭部を両手で押さえて後ろにいるであろう声の主を見るために振り返る。
しかし……
「誰もいない…?」
キョロキョロと辺りを見渡してみるが誰もいない。
一体誰が……
『何所を見ておる。わしはお主の足元に居る』
足元からさっきの老人の声が聞こえ、ふと、足元を見る。
するとそこには一本の小汚い巻物があった。
何だこれ?
足元の巻物を手に取り見ていると……。
『ふう、ようやく見つけたか馬鹿者め』
巻物から白い髭の生えた爺さんが出てきた。
まるで仙人のような容姿だ。
『ほう、ワシを見ても驚かんとは……少しは見直したぞ』
いや、悪霊に驚いて隙を見せないようにしていたら表面は冷静に見える演技が出来るように
なっただけなんだけど……。
正直、心臓はバクバクである。
『おっと、話している暇は無いな……お主は柳城路の関係者であるか?』
「まあ、母さんの性が柳城路だったし、関係者かな?」
『だったら頼む、この絵巻をお主の手で広げ、封印の儀式を行え。
でないと…この世にとんでもない災いが起こる』
おいおい、なんですかそれ?何所の少年漫画な展開だ?
俺の平凡な日常を返せよ……いや、平凡な日常なんかなかったな。
すこし目から暖かいものが流れました。
いやいや、そんなことは今はいい、とりあえずこの似非仙人が何者か聞かねば。
「災いってなんだよ?つーか爺さん何者?」
『ワシは柳城路の当主と竜王様の力で作られた
地獄の最凶鬼、『覇鬼』(ばき)を封印している巻物じゃ。』
ワーオ、竜王ときたか……なんつービッグネーム。
GSの世界だと知らない奴はモグリ以下の扱いを受けるのではないかと思うほどの
ビッグネームだ。
……あれ?もしかしてかなりヤバイ?
自分がとんでもない事態に巻き込まれていると認識し始めた俺。
「俺じゃなきゃダメなの?」
恐る恐る巻物様にすがる様に尋ねる俺。
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