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レーヴァティン
第百五十七話 完全破壊その十
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「そうでしょ」
「そうだよな」
「豊美秀吉さんは絶対反対論者だったし」
「だからキリスト教も禁止したしな」
 宣教師達が民を売って奴隷にしているからだ、秀吉はその話を知って即座に海外に売られていた日本人達を買い戻して日本に帰らせている。
「江戸幕府だってそうしたしな」
「貿易の旨みよりも民を奴隷にさせないこと選んだから」
「それ凄いよな、考えてみれば」
「実際奴隷って結構非効率だしね」
「飯食わせて住む場所も服を与えてな」
「そうしないといけないし」
「高価なんだよな」
 経済的効率から見てもというのだ。
「やっぱりない方がいいよな」
「それより自由民の方がいいのよね」
「経済的にもな」
「それにやっぱり私達日本人だから」
 清音は今度は今も、という括りを付けずに話した。
「今言った通りの国の人間よ」
「だったらな」
「もう本能的にね」
「奴隷制反対ってなるな」
「実際それでよかったと思うし」
「奴隷がいなくて本当に」
「そう、秀吉さんは正しかったわよ」
 彼の決断と行動はというのだ。
「本当にね」
「奴隷にされていた日本人を助けてな」
「買い戻してね」
「二度とそんなことが起こらない様にキリスト教の布教を禁止したこともな」
「民を護る為だから」
 そして信仰から国を乗っ取られることも警戒したのだ、そうなれば結果としてやはり民が奴隷にされることもあってだ。
「立派だと思うわ」
「江戸幕府もな」
「徳川家康が知らなかった筈ないし」
「民が奴隷にされていたことは」
「そう、絶対にね」
 このことはというのだ。
「知っていたわよ」
「そうだよな」
「だってあの人秀吉さんの側近だったから」
 豊臣政権の第一の権勢を持っていたと言ってよかった、そこまでの人物だった。
「だからね」
「絶対に知ってたよな」
「それで幕府もキリスト教禁止したのよ」
 言うまでもなく民を奴隷にさせない為だ。
「確かに弾圧はよくないにしても」
「民を奴隷にさせない為には」
「仕方なかったのよ」
「そうなるな」
「しかし。その奴隷の扱いだけれど」
 留奈はこの話をしてきた。
「アテナやテーベよりもね」
「スパルタの方が過酷だな」
「それもかなりね」
「そうだよな」
「もう労働はね」
 それこそというのだ。
「全てやらせていたから」
「それも文字通り鞭打ってな」
「そうしたことは止めさせないとね」
「お前も獣やモンスターに鞭使わないな」
「それは三流の獣使いよ」
 鞭を使うのはとだ、留奈は久志に真面目な顔で返した。
「もうね」
「鞭で教えるにか」
「それははたくことはあるわよ」
 これはあるというのだ。
「怒る時にね、けれどね」
「鞭を使ったりか」
「暴力は振
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