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ペルソナ3 困惑の鏡像(彼が私で・・・)
中編
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い』・・・だろ。」
「なあに? じゃあ、ずっと無表情に黙ってて、なんか訊かれたら『どうでもいい。』って答えてればいいわけ?」
私はあきれて聞き返した。
「そう、それでこそお前よ。それで・・・こう、歩くときは両手をポケットに突っ込んで、うつむき加減でだな・・・。」
順平がその場で歩き方の物まねをする。
「なんか聞いてるとやな奴だね。・・・どう思う? ゆかり。」
私は不思議に思って ゆかり に話を振ってみた。。
「ま、そりゃ確かにそんな感じだけど・・・でも別に嫌では・・・。」
ゆかり が困ったような顔で言った。
「そう、そう、それよ。お前がいきなり『ゆかり』とか名前呼びするからさ。男連中、大騒ぎになってっぞ。もしかすると、ゆかりっちと付き合い始めたせいで、お前が舞い上がってハイテンションになってるんじゃないか、ってのがもっぱらの見解だ。」
「えっ・・・彼のテンションが高いと、なんで私まで巻き込まれるのよ。」
ゆかり が動揺を隠すように声を上げた。
(あっ、この反応・・・順平は、本当に ゆかり と『彼』が付き合い出したってこと知らないのか・・・。)
「でもいつもより明るくて、おしゃべりだし・・・私はそういうのも楽しくていいなって思うな。なんだか意外な一面が見れたなって。」
すかさず風花が取りなすように言った。
(おっ、このフォロー。もしかして風花は知ってる?)
「意外な一面っていうか・・・ほとんど別人だろ。」
かまわずに順平が食い下がってきた。
「まあ、まあ、明日までには元に戻るだろうから、とりあえず今日のところは、『意外な一面』ってことで、ヨロシク!」
私はニカッと笑い、びっと親指を突き立てて手をのばす。
「ほら、やっぱりおかしいって。そういうキャラじゃねーだろ。なんか変なもんでも食ったんじゃないか? シャドウの精神攻撃とか受けて混乱してないか?」
「まあ、確かに朝からなんか変なんだよねー。なんて言うか、ちょっと軽すぎって言うか・・・。話しやすいんだけどさ。いつもとギャップがあり過ぎて調子が狂う。」
ゆかり もぼやくように同意した。
「そりゃまあ、ノリが良くて、俺っちとしても感じ悪くはないんだけどな。そのテンションだとちょっと俺とキャラかぶるかな〜って。」
「ええっ、順平とかぶるのはやだな〜。」
私は笑いながらズバッと返す。
「ひどっ!」順平が嘆いて声を上げた。

それでも ゆかりの同意を得て満足したのか、飽きたのか、順平はそれ以上の追及をしてこなかった。
昼休みも終わりに近づき、順平が「トイレに行きたい」と駆けていったのをきっかけに、みんな屋上から引き上げることにした。
クラスが違う風花とも別れて二人りになったところで、「順平はまだ知らない・・・か。」とぼそりと言ってみた。
「タルタロスやシャドウの
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