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夢幻水滸伝
第百三十六話 二度目の勝利その十七

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「兵は六十万、もうこれがな」
「絶対やな」
「そや、それでや」
 だからだというのだ。
「相手もそれはわかってる」
「そこを逆手に取った策を仕掛けてきたけどな」
「そや、それはこれからも同じや」
「小勢力の戦してくか」
「寡兵のな」
 まさにそれのというのだ。
「それをしてくで」
「これからもか」
「はっきり言って日本はどの勢力にも劣勢や」
 芥川は言い切った。
「それも圧倒的にな」
「勿論これからのアメリカ相手にもやな」
「普通にやったら負ける位にな」
 そこまでだというのだ。
「劣勢や、しかしな」
「そのことを把握してやな」
「次も戦うで」
 アメリカにもというのだ。
「ええな」
「ほなな」
「さて、それでな」
 芥川はさらに話した。
「少し江戸に入ってな」
「そこでやな」
「将兵の傷を癒して休ませて」
 そしてというのだ。
「そしてな」
「そのうえでやな」
「江戸から硫黄島の方に発って」
「そしてやな」
「グアムと硫黄島の間で戦や」
 その場所でというのだ。
「そうなるで」
「敵はどう動くかやね」
 綾乃は再び棟梁の座から言ってきた。
「果たして」
「日本に来るしかないけどな」
「日本の何処に来るかやけど」
「もうそれもな」
 芥川は綾乃に笑って話した。
「わかってるわ」
「そうしたこともやね」
「そやからな」
 それでというのだ。
「策も容易く立てられるわ」
「そやねんね」
「そや、それでな」
「アメリカとの戦もやね」
「勝つわ」
 絶対にと言うのだ、そしてだった。
 芥川は綾乃と中里に自分のアメリカとの戦での策のことを話しはじめた、中国との戦に勝利した直後だがもうアメリカとの戦ははじまっていた。


第百三十六話   完


                2019・11・1
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