第三話
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キュルケの疑問も仕方ない。
魔法に比べてこういう武器系列はどうしても低く見られてしまうせいで、こうして人気の無い場所に追いやられてしまう傾向にある。
これがゲルマニアとかならその限りじゃないんだろうけど、トリステインはねー。
「いざとなればキュルケ名義で武器を取り寄せてもらいましょう。別にいいでしょ?」
「まぁ、ダーリンの為なら構わないわよ。でも、お金は貴方持ちだからね」
サイトをダーリン呼ばわりしているキュルケ。
いつもの恋愛癖が出た、と思ったけど今まで彼女の取り巻きに対しダーリンなんて呼び方をしたのは今回が初めての筈。
ということは………ようやく本命となる相手を見つけた、そしてその相手がサイトだということか。
いつ身を固めるのやらと心配したりもしたが、ようやくその気になったらしい。
友人としても、どこの馬の骨に渡すよりかは、使い魔と付き合ってくれた方がまだ気が許せるというもの。
サイトもまんざらでもなさそうだし、これで当面の憂いのひとつは解消できた。よかったよかった。
「キュルケも払いなさいよ。サイトを狙っているんだったら好感度上げに打って付けだと思うけど」
「………それもそうね」
キュルケにそう提案する。
出来るだけお金使いたくないって理由もあるんだけど、それ以上に応援してあげたいという気持ちもある。
本人達が良いというならば、応援するのが友人としての勤め。
そうして武器屋に入る。
古今東西の武器に目移りしていると、武器屋の店主がそそくさと現れる。
「き、貴族様。ウチは貴族様に目つけられるような商売をしているつもりは―――」
「武器を買いに来たの」
完結に用件だけ述べると、店主が目を見開く。
「貴族様が剣を、ですか?」
「違うわ。彼が使うの。………でも、そうね。私にもお願いしようかしら」
今度はサイトが目を見開く。
「お、おいルイズ。お前剣なんか使えるのか?」
「長剣は流石に厳しいけど、これでもお母様に手ほどきはしてもらっているわ。とは言っても、私が使うのは短剣だけど」
「短剣なんか、何に使うんだよ」
「色々あるわよ。袖に仕込んでおけば虚を突く投擲も可能だし、短剣としてではなく、刃だけを靴に仕込めばただの蹴りより威力は格段に上がる。メイジだからって魔法しか使わない、なんて思っている相手にはこれ以上とない攻撃だと思わない?」
説明すると、サイトだけでなくキュルケもげんなりしていた。
「………貴方、本当にえげつないというか、それとも母親がかしら。どっちにしたって、トリステインの風習に唾吐き捨てるようなことするのが、彼のヴァリエールってどうなのかしら」
「思考停止は愚か者のすることよ。私には爆発魔法しかないから、使
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