第七幕その一
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第七幕 ホフマン君からの相談
先生は夏休みも平日は毎日大学に出ています、そうして研究室や図書館にいます。その先生にいつも一緒にいる動物の皆が尋ねます。
「先生いつも大学に登校してるね」
「夏休みでも冬休みでも」
「春休みの時も」
「休日以外は登校してるね」
「しかも同じ時間に登校して下校して」
「論文書いたりものを調べたりしているね」
「うん、学生さん達はお休みでもね」
先生は研究室でお茶を飲みつつ皆に答えました。
「僕の学問、お仕事は休みじゃないからね」
「だからなんだね」
「休日以外はしっかり出勤して」
「それで学問に励んでいるんだ」
「そうしているのね」
「そうだよ、学会にも出てね」
そちらもあれば絶対に出ています。
「学問に励んでいるよ」
「そうなのね」
「それで今もだね」
「論文書いてるのね」
「そうなんだね」
「そうだよ、書いてね」
そうしてというのです。
「発表するよ」
「そこが先生というか」
「いつも学問というのが」
「講義がある時と同じ時間に登校、下校するし」
「そのことにしても」
「日本ではお盆やお正月はお休みだけれど」
それでもというのです。
「そうした日でないと」
「登校してね」
「今も熱心に論文書いてるね」
「ものも調べて」
「そう、そしてね」
先生は皆に笑顔でこうも言いました。
「動物園や植物園、水族館に博物館も行ってるね」
「鉄道博物館にもね」
「それで美術館にも」
「この学園全部あるしね」
「そうしたところにも行ってるね」
「うん、そしてね」
先生はさらに言いました。
「ここの大学の図書館は世界屈指の蔵書量だからね」
「世界中の本があってね」
「凄いことになってるよね」
「日本語の本だけでも相当で」
「しかも世界中だから」
「そこで調べたり読むことも」
それもというのです。
「存分に出来るからね」
「いい場所なんだね」
「むしろ講義がない分学びやすい?」
「先生にとっては」
「夏休みの時の方が」
「それもあるね、こうした時は」
夏休みや冬休みの時はというのです。
「論文を書くペースもかなりだしね」
「実際に」
「そうなってるのね」
「先生にしても」
「うん、今は肺癌の論文を書いているけれど」
この病気のものをというのです。
「数日前に執筆をはじめたけれど」
「どう?執筆状況は」
「進んでる?」
「どうなの?」
「あと少しで脱稿するよ」
書き終わるというのです。
「そうなるよ」
「それは何よりだね」
「本当に進んでるのね」
「お休みの時こそ」
「そうなんだね」
「そうだよ、論文を書くことは」
まさにというのでした。
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