第33節「喪失までのカウントダウン」
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胸のッ!」
「Goッ!」
「問いかけにッ!」
「Goッ!」
「応えよShineゥt! 焔より──」
跳躍し、空中で再びバイザーを閉じた未来と打ち合う。
わたしが繰り出す拳や脚撃を、未来はアームドギアで防ぐ。
了子さんが言っていた、ダイレクトフィードバックシステム……。
未来の身体を好き勝手している装置が、これまでの戦闘を元にわたしの動きを予測しているから、簡単に当てさせてくれないみたい……。
「最速で最短で──はぁ、はぁ……」
(──熱い……体中の血が沸騰しそうだ──)
着地し、息を整えながら本部で了子さんに言われたことを思い出す。
『シェンショウジンのシンフォギアには、ダイレクトフィードバックシステムが搭載されているの』
『なんですか、それ?』
『鏡の特性に倣って、装者の脳に「情報」を画として直接映写する機能よ。あらかじめ用意されたプログラムをインストールすることで、バトルセンスの乏しい装者であっても機械的にポテンシャルを底上げし、短い期間でも合理的に戦闘練度を高める機能なんだけど……』
『少し弄れば、幾らでも悪用できる機能じゃないですかそれッ!?』
『藤尭君の言う通りよ……。脳に「情報」を直接映写する機能は即ち、第三者から都合のいい「情報」を書き込める機能になりうる。装者の人格を歪め、洗脳することが出来るこの機能から見ても、最凶の名は伊達じゃないわね』
『その装置が取り付けられているのは、やっぱりあの……』
『ええ、未来ちゃんの後頭部と背中よ。この二か所はなるべく刺激しないよう、注意して。ウェルくんの言っていた通り、傷つけたが最後、未来ちゃんの脳は……』
元々、未来の顔を殴ることなんて出来ない。
大丈夫。ただぶん殴るだけじゃない、相手の動きを止めるための戦い方も訓練してきたんだ。
隙を見つけて、絶対に止めて見せるッ!
だけど……身体が……熱い……ッ!
「何度でも立ち上がれるさ──」
「……」
わたしの二段蹴りを防いだ未来からのカウンターで、わたしは護衛艦の艦橋に背中から叩き付けられる。
〈残響〉
追い打ちをかけるように、ギアの腕から伸びている二本の帯みたいなパーツが、鞭のように動いてビシバシとわたしの身体を打ち付ける。
「響ッ!」
翔くんが、わたしを助けようと跳躍し、アームドギアから真空波を飛ばそうとする。
すると、未来の周囲に小さな丸い鏡のようなものが四つ現れ、翔くんにビームを放った。
「ミラービットッ!? 迎撃用遠隔操作武装まであんのかよッ!」
翔くんはミラービット?からの攻撃を寸前で躱して着地。
追いかけてくるそれを相手に戦い始めた。
ミラービットを出現させてからも激しさを衰えさせない未来の連撃。
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