第四十六話 コンテナの輸送
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れなりの理由がないと怒るわよ」
「僕は…グレイって呼ばれてた…。気が付くと何かの建物の中で…パンドラって奴に、いきなり殺されそうになって…それで逃げてきたんだ。後は何も分からない…何も覚えてないんだ。」
「ふーん、なるほどね…確かにそれならいきなり銃を向けてきたのも納得出来るわね…いいわ、許してあげる。あんたも訳ありみたいだしね」
ハンター稼業を営む人の多くは“訳あり”であったりする。
ハンターの一人一人には何かの理由があり、イレギュラーによって故郷を滅ぼされたり、アウターで大きなお宝を発見してかつての大悪党のセルパンのような地位と財を得ようと故郷を飛び出した者。
そしてそもそも家族がハンターであったりするので、自分もなろうとする者もいたりする。
比較的安全なインナーではなく危険を冒してまでアウターで活動する事情は、大きい理由や小さな理由を含めて人の数だけ存在するのだ。
「その…お前の名前は?」
「あんたねぇ…初対面の女の子相手にお前はないでしょ?まあいいけどね。年齢(とし)は近そうだし…アタシはアッシュ。こことは違うハンターキャンプで活動していたハンターよ。ここはハンターの活動拠点のハンターキャンプで、世界中のアウターに存在するわ。その様子だと、グレイはハンターキャンプのこと知らないでしょ?アタシについて来なさい。隣の部屋にトランスサーバーがあるらしいからね」
「あ…あの…!」
「ん?何よグレイ?」
外に出ようとするアッシュを呼び止めるグレイにアッシュは振り返った。
「…その…助けてくれて…ありがとう…」
「ああ、別に良いわよ。困った時はお互い様ってね。あのまま放っていても気分が悪いしね」
それだけ言うとアッシュはトランスサーバーがある隣の部屋にグレイを連れていき、トランスサーバーにグレイを乗せてアクセスさせる。
「アッシュ?これは?」
「この機械はトランスサーバーって言う転送装置よ。インナーにある物と違って特定の行きたい場所に行くにはEクリスタルが必要になるけど、これからこの機械に世話になるだろうから覚えときなさい。えーっと…発行完了。はい、あんたのハンターライセンスよ」
アッシュがトランスサーバーから一枚のカードを抜き取ると、それをグレイに手渡す。
「ハンターライセンス?これは?」
「文字通りよ。あんたがハンターキャンプのトランスサーバーにアクセスしたことで正式なハンターとして認められたわ。ハンター認定の年齢ギリギリだったらしいからあんた十四歳なのね…アタシの一個下ね」
「そうなんだ…十四歳…でも僕はハンターになるつもりは…」
自分の年齢が分かったことに不思議な気分を感じながらもハンターになるつもりはないグレイは慌ててライセンス
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