第8章:拓かれる可能性
第247話「再起奮闘」
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理力の障壁で防ぐ。
それを好機と見たディアーチェが、殲滅魔法を叩き込んだ。
「(シュテル……それにアルフも目を覚ましたか)」
次々と目を覚まし、戦闘に参加していく。
シャマルの治療もあるが、やはり世界の法則が一部書き換わっているからだろう。
全員、かなりのスピードで回復していた。
神界の神と違い、“領域”の強度が低い代わりに回復も早いのだ。
「……墜ちなさい!」
プレシアも目を覚ましていたらしく、広範囲に雷が降り注ぐ。
半分ほどの神や“天使”は躱し、残りもほとんど防がれてしまう。
挙句の果てには、何人かは雷をものともせずに突っ込んできた。
「ふっ……!」
だが、クロノはそれを読んでいた。
移動魔法で敢えて前に突っ込みつつ、魔力をデュランダルに流し込む。
冷気を纏った渾身の一突きが、突っ込んできた“天使”に突き刺さる。
「“ブレイズカノン”!!」
そのまま、砲撃魔法を放つ。
無論、非殺傷設定など適用していないため、“天使”の体がバラバラになる。
「(……いつも理屈を考えてしまう僕でも、さすがに慣れたな)」
強く“意志”を込めて放った攻撃だったからか、あっさりと攻撃が通用した。
倒しきれた訳ではなく、四散した“天使”はすぐに元の体に再生した。
「さすがに倒しきれないか……!」
「下がってください!」
間髪入れずにソレラの攻撃が“天使”の体を焼く。
クロノも後退しつつ魔力弾を連続で叩き込み、設置型バインドを仕掛けておいた。
「(白兵戦ならバインドも十分役に立つ。イリス相手ではバインドごと殲滅されていたが……これなら何とかなる……!)」
大半の攻撃をエルナが受け持ち、隙を見てクロノ達が攻撃を繰り出す。
司が世界そのものの“領域”を強化した事もあって、基本的な戦法も通用していた。
「……今は耐え凌ぐ時です。彼が正気に戻るまで……」
「優輝が?確かに、司達が何とかするみたいだが……」
「“可能性”を信じるしかありません。……自分の、そして彼女達の“可能性”を」
「…………」
“信じる”。最早、勝算などはなく、そう願うしかない。
だが、それこそが突破口のように、ソレラは言う。
「(……勝ち筋は見えない。それでも、自分や皆を信じる……か)」
普段の自分であれば、そんな理論は切って捨てただろう。
しかし、今はそれに縋るしかないと、クロノは考えた。
実際、限界以上の力を発揮し続けている。そんな考えも悪くないと感じていた。
「ぉぉおおおおおおおおおおっ!!」
一方、上空では。
固有領域を使いながら帝が途轍もな
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