暁 〜小説投稿サイト〜
戦闘携帯のラストリゾート
怪盗乱麻、リゾートの闇を断つ
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でしかなかったかもしれない。それでも、ツンデツンデの銃とシルヴァディのコンビネーションに驚いてくれたのは、嘘じゃなかったと信じてる。

【犯行お疲れ様です。部屋に戻って二人の様子を見ますか?】
「このまま脱出するわ。サフィールがキュービを引きつけてくれてる今なら、邪魔は入らないでしょ」
【さすが、クールな女怪盗の名に偽りなしですね】
「……それが、怪盗乱麻だもの」

 本当は、すごく気になる。でも今のわたしは怪盗乱麻としてここにいるんだから。サフィールの事は潜入とリゾートの支配者たるキュービへの囮として利用した。それでいい。
  

「ホウエン地方のバトルリゾート、なかなか悪くない場所だったわ。綺麗な宝石を見つけたら、怪盗はまたやってくるかもね」


 お客さんと、後でこれを見るかもしれないキュービに一礼する。シルヴァディ達も、わたしに合わせてお辞儀をしてくれた。ツンデツンデにはアイコンタクトをして、脱出の合図をする。


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 ■ ◎ ■ ◎ ■

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 ツンデツンデがわたしを覆う鎧から、大きく広がって。魔術師がブラックボックスの中に入るみたいに、わたしの体全体を囲んでいく。
 一瞬の真っ暗闇。その中で、怪盗としての成功の証である宝石は輝いていた。

「バトルリゾートの皆! アローラ!!」

 ツンデツンデのサイドチェンジ。位置を移動する力を使って、ツンデツンデと一緒に脱出する。

 かくして、バトルリゾートに出した予告状。

 八百長ではない、本気の勝負をした上で怪盗として宝を盗むというわたしの目的は──無事、果たされたのだった。



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