怪盗乱麻、リゾートの闇を断つ
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でしかなかったかもしれない。それでも、ツンデツンデの銃とシルヴァディのコンビネーションに驚いてくれたのは、嘘じゃなかったと信じてる。
【犯行お疲れ様です。部屋に戻って二人の様子を見ますか?】
「このまま脱出するわ。サフィールがキュービを引きつけてくれてる今なら、邪魔は入らないでしょ」
【さすが、クールな女怪盗の名に偽りなしですね】
「……それが、怪盗乱麻だもの」
本当は、すごく気になる。でも今のわたしは怪盗乱麻としてここにいるんだから。サフィールの事は潜入とリゾートの支配者たるキュービへの囮として利用した。それでいい。
「ホウエン地方のバトルリゾート、なかなか悪くない場所だったわ。綺麗な宝石を見つけたら、怪盗はまたやってくるかもね」
お客さんと、後でこれを見るかもしれないキュービに一礼する。シルヴァディ達も、わたしに合わせてお辞儀をしてくれた。ツンデツンデにはアイコンタクトをして、脱出の合図をする。
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ツンデツンデがわたしを覆う鎧から、大きく広がって。魔術師がブラックボックスの中に入るみたいに、わたしの体全体を囲んでいく。
一瞬の真っ暗闇。その中で、怪盗としての成功の証である宝石は輝いていた。
「バトルリゾートの皆! アローラ!!」
ツンデツンデのサイドチェンジ。位置を移動する力を使って、ツンデツンデと一緒に脱出する。
かくして、バトルリゾートに出した予告状。
八百長ではない、本気の勝負をした上で怪盗として宝を盗むというわたしの目的は──無事、果たされたのだった。
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