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戦闘携帯のラストリゾート
怪盗乱麻、リゾートの闇を断つ
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たような赤銅色に染まり、砕けた右腕が治っていく。

「何をするつもりなの!?」
「ああああああっ!!」

 チュニンが唸りながら自分の仲間であるジャラランガに飛びついて。
 ジャラランガの痛みにもだえる声が空間に響いた。腕の大きな鱗を引きちぎり、剥がし、それらは彼女の影にまとわりつくようにしてチュニンを覆う鎧になった。ジャラランガが、苦悶に満ちた表情で膝をつく──でも、チュニンへの戸惑いや怒りは感じられない。傷ついた体で酷く悲しそうに、チュニンとわたしを見た。

【戻ってきてみれば……まずいですね。あれはマーシャドーの闇の力で心を暴走させています】
「スズ! サフィールの方は上手くいった?」
【ええ、後はサフィール君次第です。それよりこちらの心配をしましょう】

 スズにはわたしに変装したサフィールについてもらってた。キュービと二人きりになった後、対話を成立させるために。戻ってきてくれたって事は、あっちはきっと上手くいくはず。

「キュービは、チュニンが護ります……それだけで、それだけで満足なんです! だからあなたにも! サフィールにも! あの人を傷つけさせはしません!!」
「……話しても無駄みたいね。スズ、彼女を止める方法は?」
【大切な人を護りたいという我欲で動いているだけなので、止めようもありません。幸い今の彼女はマーシャドー、ポケモンと同化しているのでポケモンの技が有効です】
「わかった、ありがとう──いよいよ、クライマックスね」
「ああああああああっ!! 黙れ、黙れっ!! 怪盗もどき!!!」

 チュニンが四足歩行のポケモンのように姿勢を低く、『捨て身タックル』でも使うみたいにわたしに向かってくる。
 
「レイ、『ラスターカノン』! スターミー、ハッサム、グソクムシャ、ポリゴン相手の攻撃がお客さんに飛んだら防いで!」

 仲間達がお客さん達の方に飛んでいって、念力と鉄壁で守りを固める。手にした銃から放たれた弾丸は、確かにチュニンを覆う鎧にあたりその突進を止めた。鎧で防がれたからダメージにはなってないけど、技の影響はスズの分析通りチュニンに発生している。
 
【……スズの気のせいかもしれませんが。ラディ、今楽しんでませんか?】
「詐欺同然に連れてこられて、散々酷い目に遭わされて、今も目の前にあんな危ないのがいて、楽しいとか本気で言ってるの?」
【そうですね、スズの冗談が過ぎました。今の言葉は忘れて──】

 猛然と襲い来るチュニンの動きを、ツンデツンデの補助を受けながらぎりぎりで躱して。目の前を巨大な鱗が遠ざかっていったときはやっぱり怖い。
 ……でも、今のわたしは。きっと、笑ってるんだと思う。言われるまで気づかなかった。

「わたしがリゾートに来なかったらサフィールはずっとキュービに
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