第百三十六話 二度目の勝利その十
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「ここまで戦場におるのはな」
「なかったか、それを言うとな」
「我もやな」
「僕とここまで一騎打ち出来るのは日本やと芥川かな」
「綾乃ちゃんやな」
「それ位や、流石神星やな」
まさにと言うのだった。
「ほんまにな」
「そやな、しかし」
「次に言うことはわかってる」
中里は羅の言葉を読んで彼に話した。
「勝つのは自分や」
「そや、我や」
まさにとだ、羅は中里に不敵な笑みで答えた。
「我が勝つさかいな」
「そう言うな、それやったらな」
「自分もやな」
「そう言わせてもらうわ」
「そやろな」
「ご主人、鵺は任せるんや」
羅が乗っている麒麟が言ってきた。
「ええな」
「ああ、頼むで」
「あいつも強いけどな」
それでもというのだった。
「そっちはわしが引き受けてな」
「中里との一騎打ちにやな」
「ちょっかい出させん」
「よし、そこは任せた」
羅は麒麟の言葉を受けて彼に返した。
「ほなな」
「勝つんや」
「ほなな」
こう話してだ、そしてだった。
麒麟は術と神通力で鵺に攻撃する、その麒麟に対して。
鵺も神通力を使い音の息も放つ、そして術も使いつつ自分が背中に乗せている中里に対して話した。
「麒麟は任せろ」
「そうしてくれるか」
「ああ、それでな」
この時はというのだ。
「ご主人は勝つんや」
「そうさせてもらうな」
「ああ、しかしほんまにな」
「あいつは強いな」
「金蛟鋏と術も厄介やが」
青い龍が来た、それをかわしつつ鵺に話した。
「青龍偃月刀がな」
「あれ喰らったら終わりやな」
「僕と自分ごと真っ二つや」
「そうなるな」
「あれを戦場で振ると敵兵が百人単位で薙ぎ倒される」
「そんな武器やな」
「ああ、それに衝撃波も出せる」
振ればというのだ、実際に羅もこの一騎打ちで遠間でも青龍偃月刀を振るってそこから衝撃波を出して中里を攻めている。
「恐ろしい神具や」
「そやな、あれは確か」
「関帝様の武器や」
その青龍偃月刀を持っている羅自身が言ってきた。
「あの方のな」
「三国志の英傑やな」
「まさに英傑中の英傑や」
そこまで言っていい人物だというのだ。
「その豪遊と心は本物や」
「まさにやな」
「その強さだけにやな」
まさにというのだ。
「無敵やな」
「そや、我は負けん」
絶対にというのだ。
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