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夢幻水滸伝
第百三十六話 二度目の勝利その九

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「そこに七匹の龍や」
「虹やな」
 鵺はその龍達のことを話した。
「まさに」
「あの龍達は虹の化身やな」
「それぞれな、光の属性で」 
 それでというのだ。
「体当たりを仕掛けてな」
「攻撃してくるな」
「その一撃で千人の兵は吹き飛ばせるで」
「ほんま龍並の強さやな」
「その龍を操るのがな」
「あいつの神具や」
 前にいる麒麟に乗った羅を見た、その腰の左のところに古い形の鋏がある。その鋏こそがであった。
「金蛟鋏や」
「この神具も強いで」
 その羅も言ってきた。
「青龍偃月刀もやがな」
「正直星のモンでも並やとな」
 どうなるかとだ、中里は今は離れたところにいる羅に話した。龍達は今も二人の周りを飛び攻撃の機会を伺っている。
「勝てんわ」
「我も六将星や」
「それだけにやな」
「そうそう勝てんで」
「ほんまやな、僕もな」
 同じ六将星である自分でもとだ、中里は羅に話した。
「この様や」
「そやろ、しかしな」
「しかし?」
「それは我も言うわ」
 羅もというのだ。
「苦戦してるわ」
「僕が押されてると思うけどな」
「我はこれまで一騎打ちでは常に勝ってきた」
「それがか」
「ここまで時間がかかってしかも攻撃は仕掛けてても」
 それでもというのだ。
「こっちも攻撃を受けてる」
「それで言うか」
「その童子切も千鳥も一撃で」
 中里が両手に一本ずつ持っているこの神具はというのだ。
「我を倒せる、衝撃波も受けてるしな」
「それでも致命傷は受けてへんな」
「かわしてるからな」
 それだけにというのだ。
「それはない、しかしな」
「それでもか」
「苦戦してるのは事実や」
 羅から見てというのだ。
「ほんまにな」
「それでそう言うか」
「そや、金蛟鋏の龍達も」
 七匹の彼等もというのだ。
「普通はとっくにな」
「相手を倒してるか」
「そうなってるんや、それがな」
「かわしてか」
「今も闘ってるとかな」
 このことがというのだ。
「既にないわ」
「そう言われるとな」
「自分もやろ」
「僕と一騎打ちをしてな」
 それでとだ、中里も羅に応えて述べた。
「ここまで生きてるとかな」
「なかったやろ」
「確かにな」
 中里自身もそのことを認めた。
「それは」
「そうや、お互いか」
「そういうことやな」
「自分の強さは本物や」
 羅は中里に対して告げた。
「そして我もな」
「まさにお互いにやな」
「我が神具も術も全部全力で闘ってな」
 尚このことは常にである。
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