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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜

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言うのだ?」

本当は喜びたい気持ちがあるのだが、それを表に出さないようにしているオーガスト。ヨザイネはそれにつまらないと思いながら、地上の戦況を見つめている。

「なんだろう・・・シリルのポンコツは今に始まったことじゃないし・・・」
「実の息子の評価がそれか」

オーガストが思わずジト目で彼女を見ると、ふざけた子供のように舌を出すヨザイネ。そんな状況ではないはずなのに、楽しそうに悪ふざけが出来る彼女のメンタルに、彼は呆れたようにため息をつく。

「やっぱりシリルの暴走かな?ヨザイネに似てメンタル弱いしな」
「それはヴァッサボーネに似たんじゃないの?」
「こんなところで夫婦喧嘩しないでちょうだい」

シリルの両親の会話にグランディーネが思わず突っ込む。まるで緊張感がないように見えるが、実は違う。彼女たちは本当に、カミューニとゼレフが何を恐れているのかがわからないのだ。

「ずいぶんと楽しそうね、ヨザイネ」
「「!!」」

そんな彼女たちの後ろから突然聞こえてきた声。それを聞いた面々はすかさず振り向く。特にヨザイネは、目にも止まらぬ速さでそちらに体を向けていた。

「お・・・お久しぶりです!!」

すると、今度は地面にめり込むのではないかと言うほどの勢いで地面に額を押し付ける少女。そのあまりの姿に、オーガストたちは目を白黒させていた。

「いいのよ、ヨザイネ。そんなに畏まらなくても」
「いえ・・・そう言うわけには・・・」

その女性に向き直った瞬間、オーガストたちも背筋に冷たいものを感じた。
漆黒の腰まで伸びた髪。エルザやカグラのような誰でも見とれるほどのスタイルを持った怖気がするほどの美女ゆえにそうなってしまったのか。

(いや・・・違う・・・)

オーガストの頬から一滴の汗が地面へと落ちる。それは彼女が驚くほど美人だからということではないことをすぐに察した。彼女の放つ異様なまでのプレッシャーゆえに、そうなってしまったのだ。

「地上の様子はどう?あなたの子供は勝てそう?」
「な・・・なんとも言えません・・・」

本当に勝てそうなのかイマイチわかっていないヨザイネはそう答えることしかできない。そんな中、彼女が泉の方へ近づくと、ドラゴンたちは戦き、道を開ける。

「私も少しくらい()()()()()のことだし、行く末を見ておこうかしら」

そう言ってヨザイネの隣を陣取った彼女は、土下座していた少女を脇へと引き寄せる。

「あの水色の髪の子ね。あなたに似て可愛いわね」
「えっと・・・男の子なんです、シリルは」

申し訳なさそうにそういうヨザイネに対して美女はゲラゲラと笑っている。彼女の正体が何者なのかオーガストたちは気になったが、それを聞ける
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