謎
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ウェンディside
激しくぶつかり合うシリルとレオン。それは私たちの目では捉えることがやっとなほどに早く、パワーも常人のそれを圧倒していました。
「これほどとは・・・いや、まだ全力を出しているようには見えないな」
その言葉に思わず頷きます。二人ともスピード、パワーともにすごいのに、それでもまだ余力を感じさせていることがなお驚きです。どこまで上がっていくのか、想像することもできません。
「メェーン。だが、これなら十分に勝機はある!!」
ポーズを決めながら一夜さんがそう言います。でも、本当にその通りなんです。シリルがレオンを止められる可能性はかなり高い・・・それなのに・・・
「・・・」
カミューニさんは二人の戦いを見ながら、準備の手を緩めません。
「カミューニ、いい加減教えてくれ」
「一体、何が心配だと言うんだね?」
ジェラールさんと一夜さんの問いに、しばらく無言で考えたカミューニさんは、ようやく自分の考えを話し始めました。
「俺が危惧していることは3パターンある」
3本の指を立て私たちに見せてくるカミューニさん。そんなに考えられる最悪の事態があることに、私たちは驚きを隠せません。
「一つ目はシリルの暴走だな」
妖精の心臓を手に入れたことにより急激に力をつけたシリル。そんな彼の今の状況を見ると、彼の心配もあながち間違いではないことがわかります。
例えレオンを倒せても、もし彼が世界を壊し始めたら元も子もありません。
「二つ目はティオスが強化されてしまうケースだな」
「ティオスの強化?」
訳がわからず顔を見合わせる私たち。カミューニさんは頭をかきながら、分かりやすく解説してくれます。
「ティオスの肉体はシリルで出来ているという話だった。もしその器が強化されたことが未来でも引き継がれていれば・・・」
ティオスはレオンの魔力とシリルの魔力、2つが合わさって出来上がっている状態です。この時代においてのレオンの強化はもうないと思いますが、仮にシリルが強くなってしまった場合はどうでしょうか。
最悪の場合、シリルと同じように敵まで強化されてしまうかも・・・
「そして3つ目・・・こいつが一番の問題だが・・・」
二人の様子を見ながら目を細めるカミューニさん。彼の考える一番の問題・・・それだけはなぜか、彼は話してくれませんでした。
第三者side
その頃、クリスティーナではゼレフがメイビスの言葉に驚かされていた。
「オーガストが・・・僕の子供・・・?」
自身の側近として常に尽くしてくれたオーガスト。初めて会った時からすごく懐いていてくれた彼の正体を聞かされたゼ
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