暑気払いに夏を感じる1杯を・3
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には悪いが、俺に迫ってきてた頃の鈴谷は下手すると夕雲より酷かったぞ?
「制服を着崩して谷間を見せつけて来たり、俺の太股に跨がって擦り付けて来たり……鈴谷の方が酷かったぞ」
「えぇ……」
さっきまで感動していた長波達が、掌を返したように今度はドン引きしている。まぁ、盲目的に恋に突っ走ってる奴は大差ないってこった。
「ばんわ〜」
「おぉ、明石じゃねぇか。早いなぁこんな時間に」
やって来たのは工廠の主(ヌシ)にしてウチのやらかしまくる開発部門のトップ、明石こと淫乱ピンクだった。普段は時計が天頂回るまで工作室から出てこない事も多いのに、今夜は早い『ご出勤』だ。
「いや〜、提督へ渡さなきゃいけない物がありまして。それに当事者もここに来てるだろうからと」
「当事者?」
「あれぇ、聞いてないんですか?今日の演習で夕雲ちゃんが錬度99になったんですよ。ってことではい、コレ」
と明石が無造作に投げて寄越した小箱。艦娘個人には大事な物かも知れないが、俺や大淀、明石にとっては見馴れすぎた程に見馴れた箱。
「え、これって……」
「おう、お前のケッコン用の指輪だよ、夕雲。でどうする?受け取らないって選択肢もあるがーー」
「要ります!ください!」
聞くまでも無かったか。早速箱から取り出して、夕雲の左手の薬指に填めてやる。そこで店内に居た艦娘達から拍手が上がる。
「提督?」
「なんだ?」
「ケッコンしたんなら、『夜戦』のお相手……してくださるのよね?」
「いいのか?後悔するぞ?」
「待ちに待った瞬間だもの。後悔なんて絶対しないわ」
「いや、夕雲ちゃん。今日は止めておいた方が……」
事情を知っている明石が止めに入る。が、これは夕雲に対する『お仕置き』の意味も多少含まれている。止めさせやしない。
「うっし、なら早速行くか!早霜、後は任せたぜ?」
「え、ちょっと、きゃあっ!?」
俺はカウンターから出ると、スルリと夕雲の横に回り込み、腰の辺りをガッチリ掴んで脇に抱えた。さながら荷物扱いである。
「ここん所書類の山にウンザリして溜まってるんだ。俺が満足するまで相手してもらうぞ」
「え、いや、あの、私初めてだからーー……」
「おう、一生思い出に残る初体験にしてやる」
「「「行ってら〜ノシ」」」
ドアが閉まり、店内に再び喧騒が戻る。
「ところで明石さん」
「ん?どったの長波ちゃん」
「何で姉貴を止めようとしたんです?」
「あぁ、あれ?提督ってね、疲れた方が精力が増すの」
「え゛っ」
「前にね、加賀さん達南雲機動部隊6人掛かりで襲ったらしいんだけど……全員KOして入渠送りよ。全員
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