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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
どうやってあたしは、生きていくか
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ていうのは前に出て戦うのは苦手だけど、仲間の強化においてはエキスパートなのは知っている。
そしてあの時した香子のドヤ顔。すっごく可愛かっ…じゃない。
その表情で確信したんだ。
これは香子の仕業って。
「ますたあのみに戦わせ、さあばんとである私が何もしないというのはいる意味がありません。なので少しばかり、葵様の身体能力を強化したのです。」
少しばかり、ねぇ。
ほんのちょっぴり強化しただけで大の男をボールの如く蹴飛ばしたり、遠く離れた男の金的に石ころを当てられるだろうか?
「葵様の身体能力がずば抜けて高いのです。香子はほんの少し、背中を押しただけですので。」
「遠慮しちゃってさ。じゃあ後でご褒美にいじめてあげようか?」
「い゛っ!?いじめてあげる!?ですか!?」
驚き、何もない場所でコケる香子。
「うそうそ。冗談だよ。」
【嘘ではない、本気も本気。本気と書いてマジでこの葵はヤるつもりである。】
「あ、出ちゃった。」
「その発言が嘘ではありませんか!!」
やっぱり泰山解説祭は全てお見通しだ。
企みがすぐにバレてしまう。
【いじめられたい。そんな欲望は最初は小さなものだった。しかしそれは知らぬ間に手に負えないほど大きくなっていく。昨晩のことがどうしても頭から離れない。思い出すと、嫌悪感とは全く逆の感情が沸き上がる。嗚呼、あんなにひどいことをされたのに、秘密の花園が濡れてくるのは何故な】
「やめてください!!見ないでください!!」
うん。
本当に…全てお見通しだ。
「濡れてません!!濡れてませんから!!」
スカートをグッと抑えながら、香子は顔を真っ赤にして必死に否定する。
「うん分かった、分かったよ。」
「わかってくれましたか…!」
「痛いほど分かったよ。香子がいじめられたいっていうホントの気持ち。」
「だから!!違います!!!」
さて、魔力供給をするにはまず安心して寝られるところを探さなきゃならない。
あれからどれくらい歩いただろうか。
廃ビルの町並みは終わり、ここからは住宅街だった瓦礫達が至るところに積み上げられている。
もしかしたら生存者がいるかもしれない。
探してみよう。
「…っ。」
「葵様?どうかしましたか?」
「ううん。なんでもない。」
いま何か、ちくりと刺されたような痛みを感じた。
虫刺されとかじゃない。身体のどこを刺されたとかでもない。
なんだろう…。
香子とシてる時にも、さっき追い剥ぎを返り討ちにしたときもそうだ。
心が、ちくりと刺激されるような感じ。
そんな妙な気持ちが、あたしの中で蠢いている。
「いいや、行こう。」
もしかしたらきのせいかもしれない。
そんなことはとりあえず頭の隅にでも置
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