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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
どうやってあたしは、生きていくか
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目が覚める。
心地よい気だるさを振り払い、ゆっくりと起き上がる。
かかっていた毛布をどけると、一糸まとわぬ自分の姿。
そうか、あのまま寝てしまったんだ。
「…。」
ふと隣に目をやると香子がすぅすぅと寝息を立てて眠っている。
人形のような綺麗な肌、さらさらで艶のある黒髪。
非の打ち所がないこの身体を、昨晩あたしは好きにした。
なんて美しいんだろう。
これがあたしのサーヴァントだなんて未だに信じられない。
そもそも、あたしが紫式部のマスターでいいのだろうか。
「あおい…さま?」
じっと見つめながら考えていると香子が目覚める。
「おはよ、香子。」
「ええ、おはようござい…ます。」
あたしと目をあわせると、香子は目をそらす。
「その…葵様。」
「…なに?」
「昨晩は…はしたない姿をお見せしてしまい…あの」
どうやら昨日の自分の乱れっぷりが死ぬほど恥ずかしいみたいだ。
なのでここでまたいたずらしてやることにする。
「うん。昨日の事ね。」
「はい、少し恥態を晒し過ぎてしまい…」
「エロかったよ。大人しい子ほどあんな風になるんだなぁって。」
「…。」
何も喋らなくなる。
しかしここでやめるほどあたしも優しくはない。
だって、こんなに可愛い反応をしてくれるからだ。
「泰山解説祭、見えてるよ。」
「っ!?」
「うそ。」
そのあわてっぷりはなんなんだろう。
きっと見られたくないものでもあるんだろうか。
「なに?見られちゃマズいものでもあった?」
「い…いえ!別に!」
「昨日みたいに好きなようにされていじめられんの、またシたいとか?」
「ち、違います!!違いますから!!」
残念ながら今の香子は気を付けているのでうっかり泰山解説祭が発動することはない。
でも顔を赤くして必死に否定している辺り、きっとそうなんだろう。
「シャワー、浴びよっか。」
「は、はい!そうですね!では葵様がお先に…。」
「何言ってんのさ。一緒に入ろうよ。」
もうあたしを縛るものはなにもない。
我慢をする必要だってない。
だからあたしは香子の手を引っ張り、無理矢理一緒にシャワーを浴びることにした。
でも、
「…。」
「狭いですね。」
「…うん。その…胸が。」
「申し訳ありません…これ以上後ろには下がれないのです…。」
やっぱりネットカフェのシャワールームに二人入るのはキツかった。
?
「…よし!」
それから、
あたしは息苦しいスーツを捨て、その辺にあったTシャツとジーンズを拝借。
誰の服かは知らないが文句は言ってられない。
もう一度スーツを着るなんてゴメンだし。
「これから、どうしましょう?」
「どうする
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